2013年9月14日(土)深夜1:50~2:45
世界を触れ!~見える人にこそ伝えたい~
ナレーション
貫地谷しほり
番組内容
国立民族学博物館の広瀬浩二郎准教授(45)。障害者文化論や日本宗教史を専門とする文化人類学者で、「誰もが楽しめる博物館」=ユニバーサルミュージアムの実現を目指して、博物館で、様々な試みを行っている。
見る事の出来ない視覚障害者は、博物館から最も遠い人達とも言えるが、そうした人達が楽しめる「さわる」コーナーを施設内に作ることで、博物館の在り方に一石を投じている。しかし、この試みは、視覚障害者のためだけではなく、すべての人に「さわること」で想像力が刺激される事に気づいてもらいたいという意味もある。
広瀬准教授は「人間の五感のなかで、身体性と能動性を最も意識できるのが触覚である」といい、「音にさわる」「風景にさわる」などの表現を用いて、全身の感覚で事物をとらえる楽しさ、奥深さを強調している。
そもそも、こうした思いを強くするようになったのは、個人的な体験に由来している。子供の頃から弱視で13歳の時に失明、全盲となった。その人生の中で、モノの本質を知る手段は視覚や聴覚に限られるわけではないと考えるようになったという。この思いが民族調査のフィールドワークにも表れている。
全身の感覚を総動員して「目に見えない事実」にアプローチする手法で、琵琶法師・ごぜ(女性旅芸人)など盲目の人達が職業を通じて果たした歴史的役割などを調査。そして、その研究を通じて「全盲」の人々が視覚にとらわれずに本質を感じ取り、それゆえに彼らの存在が社会から必要とされていた事を明らかにしていくことに取り組んでいる。
全身の感覚を総動員して「目に見えない事実」にアプローチする手法で、琵琶法師・ごぜ(女性旅芸人)など盲目の人達が職業を通じて果たした歴史的役割などを調査。そして、その研究を通じて「全盲」の人々が視覚にとらわれずに本質を感じ取り、それゆえに彼らの存在が社会から必要とされていた事を明らかにしていくことに取り組んでいる。
「初の全盲京大生」など、広瀬准教授の人生には「全盲」という言葉が常に付いて回っているが、全盲というハンディキャップをプラスに転換する生き方に、多くの人が驚き、また魅力を感じるのではないだろうか。
番組では、広瀬准教授の取り組みを密着取材。広瀬准教授は、研究のための聞きとり調査などで多くの人に出会うが、その絆をたくみに手繰り寄せ、人と人が互いに触発しあう事を楽しんでいるように見える。
本当の意味で「認め合う社会」とはどのようなものなのか?触れ合いを通じて“感じて”もらえるドキュメンタリーをお届けする。
番組では、広瀬准教授の取り組みを密着取材。広瀬准教授は、研究のための聞きとり調査などで多くの人に出会うが、その絆をたくみに手繰り寄せ、人と人が互いに触発しあう事を楽しんでいるように見える。
本当の意味で「認め合う社会」とはどのようなものなのか?触れ合いを通じて“感じて”もらえるドキュメンタリーをお届けする。
※番組の演出上、画面が真っ黒になるシーンがあります。
放送事故、受像機の故障ではありませんのでご注意ください。