2013年3月24日(日) 深夜1:25~2:20

企画意図
その多くは「頚椎ねんざ」「心因性」と診断されてきたが、最近になって脳の損傷によるものだと分かってきた。診断名は「軽度外傷性脳損傷」という。
この「軽い」とされる事故の被害が普通の診療機関で見落とされ、被害者をさらに苦しめている。一般的なCTやMRIなどには小さな脳の傷が写らないからなのだ。そのため客観的な証拠を必要とする労災保険や自賠責保険では後遺症が認定されず、多くの人が泣き寝入りしている。
近年になって医療界、法曹界、保険業界でも、こうした制度の狭間で苦しむ人がいることを認識し始めている。しかし詐病を恐れる余り、本当の被害も切り捨てられているのが現状だ。黙殺されている被害者の現状を伝えたい。
取材内容

しかし、医師からはその症状すら認めてもらえなかった。医師らが根拠にしたのは、MRI画像。彼女のMRI画像に異常が写らなかったため、「心因性」「気のせい」とされ、相手にしてもらえなかった。

同じような状況に陥っている患者は少なくない。東京には「軽度外傷性脳損傷 友の会」があり、会員は100人にも上る。その多くが働けなくなったにもかかわらず、労災保険や自賠責保険で適切な後遺症認定がなされず、生活が困窮しているのだ。


車社会に生きる我々は、誰もが同じ状況に陥る恐れがある。決して現在の被害者だけの問題ではないと知って欲しい。
制作著作 関西テレビ放送