「逆転裁判官の真意」を弁護士記者が追跡取材(2023年11月20日 放送ジャーナル17190号より)

11月20日「逆転裁判官の真意」を弁護士記者が追跡取材
(2023年11月20日 放送ジャーナル17190号より)

関西テレビは『ザ・ドキュメント「逆転裁判官の真意」』を、11月24日25時25分から放送する。

2017年7月に定年退官を迎えた福崎伸一郎裁判官は、最後の職場として大阪高裁に裁判長として赴任。退官直前の1年半の間に、一審の有罪判決を破棄し“逆転無罪”を連発した。

日本の刑事裁判が有罪率99%を超える中、一審での無罪判決は珍しく、二審での逆転無罪はもっと珍しい。週刊誌でも取り上げられ一時話題となったが、本人は何も語らず、真意は謎のまま。番組では、福崎がどんな人物なのか、関係者を尋ね歩き逆転裁判の真意を探る。
「逆転裁判官の真意」を弁護士記者が追跡取材
番組を担当したのは、弁護士資格を持つ上田大輔ディレクター。企業内弁護士としてカンテレに入社後、7年前から記者として主に刑事司法を対象に取材を続けており、今作が5本目となる。

上田さんは「刑事裁判に関わる仕事をしたいという夢からは逃げたが、メディアという媒介者として視聴者に伝える役割ならばできるのではないかと思い、記者になった。日本の刑事裁判は一般に、信頼のもとで成り立っていると思うが、都合の悪いことは隠し、見えないようにして回っているのではないかという思いが拭えない。裁判員裁判が始まり法改正もあったが、司法が抱える根本的な問題は変わっていないと思う」
「逆転裁判官の真意」を弁護士記者が追跡取材
「また急に逆転無罪が出ただけでは映像として撮りにくいため、ニュースとしてあまり報じられていないという課題も、常日頃感じている。私自身をさらけ出すことで興味を持ってもらい、なぜ高い有罪率のままきているのか?構造的問題を知るきっかけにしてもらえたら嬉しい」とコメントしている。
(2023年11月20日 放送ジャーナル17190号より)