滋賀県大津市で女性2人を脅迫した疑いで、43歳の男が逮捕されました。男は別の女性を含む3人を自宅に軟禁し、「マインドコントロール」していたとみられます。
大津市の設備業・山森健容疑者(43)は5月、自宅のアパートで、36歳と37歳の女性2人に対し、「何年、何にもせんと食わしてもらいよるんや」「蹴り殺すぞ」などと脅迫した疑いがもたれています。 警察によると、山森容疑者は女性2人と10年以上同居していて、日常的に脅迫を繰り返し、「マインドコントロール」していたとみられます。
発覚のきっかけは山森容疑者が3カ月ほど前から同居していた別の女性(26)に暴行を加えた疑いで5月、逮捕されたことでした。
【容疑者宅の隣に住む人】
「とても感じのいい方ではありました」
(Q:奥さんと思っていた人以外の出入りは?) 「見たことないです」
【近所に住む容疑者の知人】
「私の家族が『嫁とどうやねん』と聞いたら、『僕独身ですよ、あれただの事務員やねん』と。2年ぐらい前の夏に(家から)『助けて』という声が聞こえました」
山森容疑者は調べに対し、「日常的にあほ、ぼけ、かすと暴言を吐いていました」と容疑を認めていて、警察は3人以外にも同居していた人がいないか調べています。
今回、山森容疑者は脅迫の疑いで逮捕されました。 女性2人は10年以上山森容疑者と同居していたということですが、2人が事実上の軟禁状態であったという見方がある中で、脅迫以外の罪が成立することはあるのでしょうか。
6月29日に関西テレビ「newsランナー」に出演した菊地幸夫弁護士の見解です。
【菊地幸夫弁護士】
「同居していたのは普通のマンションですね。例えば鍵を厳重にかけて、ベランダからも出られないようにしているとなると、監禁罪の容疑も出てきます。しかし、どうも、そうでもないようです。外出ができない状況ではなかった。そうすると監禁罪が成り立つことは難しい…となれば、『逃げたらどうなるか分かっているだろうな』といった脅迫とか、あるいは暴力を使って逃げさせないということになると暴行罪・傷害罪など、そういう刑で立件するほかないのかな、と思います」
(関西テレビ「newsランナー」6月29日放送)