
平素より当社の事業活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、2025年6月19日の定時株主総会後の取締役会において、代表取締役会長に尾谷牧夫が、代表取締役社長に岡宏幸が就任いたしました。地上波メディアの相対的な価値低下が進行する厳しい状況の中ではありますが、当社が持つ人を惹きつけるコンテンツを生み出す力に磨きをかけ、また正確かつ意義のある情報発信によって視聴者からの信頼をより高めていくことを目指して、努力してまいりたいと思います。
さて当社は株主の皆様をはじめとする関係者の皆様に支えられ、お陰様で2024年度(第84期)はスポット収入の回復や制作コンテンツの選択と集中など徹底したコストの効率化を実践した結果、赤字だった前期から増収増益、黒字転換を果たすことができました。今の時代のテレビ局に求められるのは視聴率の獲得だけではありません。配信やイベントでの広がりを持った展開も必要ですし、報道機関として速くて正確な報道を目指すことはもちろんのこと、独自の視点や、放送局間の連携など、我々だからこそできる情報発信も必要になってきています。そんな中で、当社が制作した番組の数々は、高い評価を頂戴し、海外を含め多くの賞を頂きました。これらの実績が示すように、「コンテンツ制作力」が当社の強みです。この強みを存分に生かしながら時代を見極め、誠実な企業活動を進めていくことが皆様からの信頼につながると確信しております。
メディアの多様化や生活者の環境変化を直視し、コンテンツグループとして放送だけでなく配信やリアルイベント、IP展開など、生活者とのあらゆる接点で我々のコンテンツが息づいていく。こうした「コンテンツのトータルリーチの最大化」を当社グループの生命線と捉えてその実現に取り組むとともに、より競争力を高めるべくグループ全体の視点から組織のあり方も検討していきたいと思います。さらに、新たな事業への挑戦や、外部との協働による新たな価値の創造についてもグループ一体となって積極的に取り組んでまいりたいと思います。
カンテレだからできることを。
どうぞご期待ください。
2025年6月

