カンテレ2番組が第61回ギャラクシー賞上期で入賞、奨励賞を受賞
2023年11月16日(木)
ギャラクシー賞の第61回(2023年度)上期選考が行われ、当社制作番組「ザ・ドキュメント 引き裂かれる家族 検証・揺さぶられっ子症候群」がテレビ部門で入賞、「ザ・ドキュメント 猛火の先に~京アニ事件と火を放たれた女性の29年~」が同部門で奨励賞を受賞しました。
第61回ギャラクシー賞上期 テレビ部門 入賞
「ザ・ドキュメント 引き裂かれる家族 検証・揺さぶられっ子症候群」
放送
2023年7月7日(金)25:25~26:40
ナレーション
豊田康雄(カンテレアナウンサー)
スタッフ
<ディレクター>上田大輔 <撮影>平田周次 <編集>室山健司
<プロデューサー>萩原守、宮田輝美
<プロデューサー>萩原守、宮田輝美
制作著作
カンテレ
写真家の赤阪友昭さん。2017 年 11 月、家族 4 人の平穏な暮らしが一変する。自宅で当時生後 2 ヶ月の長男・優雨君をあやしていた時、優雨君の呼吸に異変が生じる。咄嗟に背中を叩くも容態は改善せず、119 番通報。病院の検査で見つかったのは硬膜下血腫や眼底出血。病院が下した診断は、乳児が激しく揺さぶられることで硬膜下血腫などを引き起こす
「揺さぶられっ子症候群」。通称 SBS だった。2010 年代に入って、大阪を中心に SBS 事件での逮捕・起訴が急増していた。
赤阪さんは身に覚えのない虐待を疑われ、優雨君は児童相談所に一時保護される。赤阪さん夫妻は優雨君を一日でも早く家に戻してほしいと訴え続けたが、児童相談所は「虐待ありき」の対応を崩さなかった。
そして、優雨君が不在となった赤阪さん一家にさらなる試練が襲いかかる。2018 年 10 月、優雨君を激しく揺さぶった疑いで赤阪さんは逮捕され、その後起訴された。赤阪さんは 5 か月間勾留され、保釈後も夫婦間の接触は禁止。さらに児童相談所は赤阪さんと優雨君の同居を制限し続け、家族は引き裂かれたままの生活を余儀なくされる。2020 年 4 月、家族離れ離れの生活を強いられ続けるなか、赤阪さんは長女の卒園式の日を迎え、その場に限って家族 4 人で集まることが許される。それは一年半ぶりの家族再会だった。2022年6月、裁判が始まる。専門医の証言により、優雨君の本当の出血原因が明らかとなる。
「揺さぶられっ子症候群」。通称 SBS だった。2010 年代に入って、大阪を中心に SBS 事件での逮捕・起訴が急増していた。
赤阪さんは身に覚えのない虐待を疑われ、優雨君は児童相談所に一時保護される。赤阪さん夫妻は優雨君を一日でも早く家に戻してほしいと訴え続けたが、児童相談所は「虐待ありき」の対応を崩さなかった。
そして、優雨君が不在となった赤阪さん一家にさらなる試練が襲いかかる。2018 年 10 月、優雨君を激しく揺さぶった疑いで赤阪さんは逮捕され、その後起訴された。赤阪さんは 5 か月間勾留され、保釈後も夫婦間の接触は禁止。さらに児童相談所は赤阪さんと優雨君の同居を制限し続け、家族は引き裂かれたままの生活を余儀なくされる。2020 年 4 月、家族離れ離れの生活を強いられ続けるなか、赤阪さんは長女の卒園式の日を迎え、その場に限って家族 4 人で集まることが許される。それは一年半ぶりの家族再会だった。2022年6月、裁判が始まる。専門医の証言により、優雨君の本当の出血原因が明らかとなる。
第61回ギャラクシー賞上期 テレビ部門 奨励賞
「ザ・ドキュメント 猛火の先に~京アニ事件と火を放たれた女性の29年~」
放送
2023年9月1日(金)25:25~26:25
ナレーション
伊藤淳史
スタッフ
<ディレクター>原佑輔 <撮影>工藤雄矢 <編集>野上隆司 <プロデューサー>宮田輝美
<チーフプロデューサー>柴谷真理子
<チーフプロデューサー>柴谷真理子
制作著作
カンテレ
京都アニメーション放火殺人事件から4年。全身に重いやけどを負った青葉真司被告は最先端の皮膚移植手術を受け、生き延びた。
青葉被告の主治医を務める鳥取大学医学部附属病院の上田敬博教授は「絶命させたら全部終わっちゃう、遺族や被害者を落胆させてしまうと気負いがあった」「犠牲になった方を一人でも同じ技術で救いたかった」と明かし、青葉被告には「裁判で隠さずに真実を述べてほしい」と願う。上田教授と共に青葉被告と向き合った医師や看護師も複雑な思いを抱える。青葉被告が回復していくにつれ、胸に刺さった記憶の棘が不意に顔をのぞかせる。
青葉被告の主治医を務める鳥取大学医学部附属病院の上田敬博教授は「絶命させたら全部終わっちゃう、遺族や被害者を落胆させてしまうと気負いがあった」「犠牲になった方を一人でも同じ技術で救いたかった」と明かし、青葉被告には「裁判で隠さずに真実を述べてほしい」と願う。上田教授と共に青葉被告と向き合った医師や看護師も複雑な思いを抱える。青葉被告が回復していくにつれ、胸に刺さった記憶の棘が不意に顔をのぞかせる。
長崎県に住む岡本真寿美さんは、京アニ事件を他人事とは思えない。29年前、同僚に交際を迫っていた男にガソリンをかけられ火をつけられた。全身の9割に火傷を負い、皮膚移植など29回にもわたる手術に耐えたが、生活は制限され、人生は180度変わってしまった。
29年前の事件の直後、岡本さんは、苛烈な治療費の請求に直面した。生活保護を申請したが「治療費は加害者が支払うべき」と担当者に拒まれた経験があり、今も自己負担で通院を続けている。
なぜ事件の被害者が重い負担を強いられるのか?岡本さんは犯罪被害者への補償制度の充実などを国に働きかけ続けている。
加害と被害。それぞれの当事者への取材を通して浮かび上がる日本の課題を考える。
29年前の事件の直後、岡本さんは、苛烈な治療費の請求に直面した。生活保護を申請したが「治療費は加害者が支払うべき」と担当者に拒まれた経験があり、今も自己負担で通院を続けている。
なぜ事件の被害者が重い負担を強いられるのか?岡本さんは犯罪被害者への補償制度の充実などを国に働きかけ続けている。
加害と被害。それぞれの当事者への取材を通して浮かび上がる日本の課題を考える。