新年社長記者会見概要

2022年1月25日(火)

当社は「新年社長記者会見」を1月25日(火)14時から、オンライン形式で開催いたしました。概要は以下の通りです。

経営状況

21年度上期は個社、連結とも増収増益となりました。第3四半期も順調に進んでおりますが、オミクロン株の感染が急激に拡大しており、これが社会、経済活動にどの程度の影響が及ぶのか不透明な部分もあります。通期で少しでも良い結果を残すべく、取り組んでまいります。

2021年概況

4月改編では、平日午後帯で「スローでイージーなルーティーンで」を開始し、若年層を中心に認知が広がっている手ごたえを感じています。10月からはドラマ枠を月曜22時へ、「所JAPAN」を火曜21時に放送時間を変更しました。関西ローカルでは11月から「ちまたのジョーシキちゃん」をスタートしました。「報道ランナー」は、リモートでのインタビューや出演など、コロナ禍で取材の方法は大きく変化しました。感染対策を行いながら取材し、現状や対策、注意喚起につながる放送を続けていきたいと思います。
昨年は東京でオリンピック、パラリンピック大会が開催されました。プロ野球では、オリックスが25年ぶりのリーグ制覇を成し遂げ、当社では日本シリーズ第1戦を制作・放送しました。視聴者にあらためてライブ感の魅力という、テレビの役割を感じていただけたのではないかと思います。
ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」が、日本民間放送連盟賞優秀賞、ギャラクシー賞入賞、文化庁芸術祭(テレビ・ドラマ部門)優秀賞など、「ザ・ドキュメント 学校の正解~コロナに揺れた教師の夏~」が日本民間放送連盟賞優秀賞、「新クロマキー技術 ニジクロの開発」が日本映画テレビ技術大賞などを受賞しました。この他、当社のさまざまな映像作品や活動に対して多くの方々から支持を頂き、大変嬉しく思います。

2022年

ドラマ
今月17日から、「ドクターホワイト」がスタートしました。浜辺美波さん演じる正体不明の女性が、天才的な診断力で誤診を覆し患者の命を救っていく、新感覚の医療ミステリードラマとして、好評をいただいております。
第41回大阪国際女子マラソン
選手、関係者、運営スタッフの感染対策を行いながら、1月30日の開催に向け準備をすすめております。今年は2年ぶりに公道での開催となりますが、大阪で2回の優勝を誇る松田瑞生選手、20年名古屋2位の佐藤早也伽選手などの有力選手が出場します。またハーフマラソンでは、福士加代子選手がラストランに挑みます。テレビ中継のほか、公式YouTubeでは増田明美さんを起用、TVerでのライブ配信などを駆使し、総力を挙げてレースをお伝えします。ひたむきに走る選手を見て、元気と勇気を感じて頂ければと思います。
R-1グランプリ2022
昨年に引き続き、霜降り明星さんと、広瀬アリスさんにMCを務めて頂きます。放送日などの詳細は決まり次第発表させていただきます。私も放送を大変楽しみにしております。
映画・事業催事
当社出資の話題作の公開が続いております。「コンフィデンスマンJP・英雄編」は1月14日から、「真夜中乙女戦争」は21日から公開中です。10月ドラマ「アバランチ」で演出を務めた藤井道人監督の「余命10年」が3月4日公開予定です。
事業イベントは、1月28日からあべのハルカス美術館で「印象派・光の系譜」を、2月5日から神戸市立博物館で「大英博物館ミイラ展」を開催します。「舞台『怖い絵』」は3月4日から東京公演、3月24日からクールジャパンパーク大阪TTホールで大阪公演を開催いたします。
課題と取り組み
「正しい報道を迅速に届けること」と「健全な娯楽や文化の発信」のふたつが、テレビの大きな役割だと思います。フェイクニュースなど様々な情報が溢れるからこそ、信頼性の高い報道が求められ、コロナ禍の長期化で人々の寛容さが失われつつあるからこそ、健全な娯楽や文化が必要です。
一方でこれまでの番組の作り方、考え方だけでは通用しなくなっています。ニュースは今、スマートフォンで見る方が増えており、インターネットサイトに記事・動画を配信する取り組みを我々も進めています。災害や大きなニュースが発生した時に、正確で迅速な情報をテレビの前にいなくても受け取れることは、テレビニュースの信頼性強化につながると考えています。
当社の番組は、多くの方に配信でもご覧頂いておりますが、従来のやり方だけに依存しては、視聴者は離れていきますし成長はありません。選択肢が増えたことで、今まで以上に番組に独自性、独創性が必要になっています。あわせて、生の魅力あるコンテンツがテレビの強みであることは、昨年のオリンピックや日本シリーズでも、再認識されたと思います。
地上波と配信は緊密な関係にあります。「どうしても見たい」という番組があって初めて、配信が伸びますし、テレビ視聴回帰につながります。強いタイムテーブルを作るために、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
昨年、新規事業の創出に向けた第一歩として「カンテレイノベーションチャレンジ」を立ち上げました。当社およびグループ会社の社員、スタッフから企画を募集し、実際の市場で検証してみる3つのアイデアを採択した段階です。新規事業は収入の強靭化だけではなく、社会に貢献できるサービスの展開で、皆様の生活を豊かにする一助になればと考えています。
SDGsは、当社のすべての業務が結びつく可能性があると考えています。社内横断のプロジェクトを立ち上げ、「計画から実行へ」を今年の基本方針に、放送だけでなく、あらゆるコンテンツでSDGs達成に向けた情報発信を行います。
当社のCSR活動の3つの柱「地域」「子ども」「人権」をこれまで通り大事にして社会を豊かにする活動に力を入れたいと思います。

終わりに

昨年の会見で「制約があったり我慢を強いられたりする時間が長くなるほど、テレビへの期待は大きくなる」「視聴者に必要な情報を正確かつ迅速に伝える使命を果たすのはもちろん、こんな時だからこそ、社会が明るくなる健全な娯楽や文化を発信していきたい」と申し上げました。この思いは変わっておりません。関西テレビは、視聴者の皆様にとって、社会にとって、今まで以上になくてはならない存在の放送局・会社でありたいと思い、グループ一体で取り組んでまいります。