カンテレの「新クロマキー技術『ニジクロ』の開発」が放送文化基金賞受賞

2021年6月7日(月)

公益財団法人 放送文化基金が主催する第47回 放送文化基金賞において、関西テレビの「新クロマキー技術『ニジクロ』の開発」が「個人・グループ部門 放送技術」を受賞しました。
贈呈式は6月30日(水)東京會舘で行われます。
「ニジクロの開発」は、2020年 日本民間放送連盟賞 技術部門 最優秀賞、2019年度 公益社団法人 日本照明家協会賞 テレビ部門 技術賞も受賞しています。

ニジクロ

無色透明なフィルタタイプの新しいクロマキー技術。背景幕として偏光フィルタを使用し、「偏光フィルタが緑色に見えるフィルタ」(新開発)をカメラレンズ前に付けることで背景幕を緑色に映し、クロマキー撮影を実現する。
従来の布製背景幕を用いたクロマキーは、幕からの反射光で被写体が緑色に色付くという課題があったが、「ニジクロ」の背景幕は無色のため、背景幕の反射によって被写体が緑色に色付くことがない。透明なので背景幕の裏からも被写体に照明を当てることもでき、さらに、レンズ前のフィルタを交換すれば、背景幕の色を青赤黄色に変更可能。
新クロマキー技術『ニジクロ』の解説動画
受賞者:ニジクロ開発チーム(敬称略)
金子宗央(カンテレ)大西祐輔(カンテレ)
木村英司(日東電工)福泉辰典(日東電工)麻野井祥明(日東電工)
選評
偏光板と位相差板を組み合わせて比較的安価に新しいクロマキー技術を実現し、従来技術の制約を解決したことは高く評価できる。すでにいくつかのテレビ番組で使用されているが、映画産業など映像業界全般への適用が期待できる。
受賞コメント(代表者 金子宗央)
このたびは栄誉ある賞をいただき、たいへん嬉しく思っております。
「ニジクロ」がクロマキーの世界標準となり、クロマキー撮影に携わる世界中の人々に喜んでもらえる日を夢見ています。今回の受賞を励みに、引き続き改善に努めたいと思います。