2017年 新春社長会見

2017年1月20日(金)

2017年1月20日(金)「新春社長会見」を開催しました。
概要は以下の通りです。

年頭に当たって

2016年は、4KのBS放送開始が決定しNHKが同時配信に向けて動き出したりと、テレビを取り巻く環境が大きく変わろうとした1年でした。視聴率に苦しんだ1年でしたが、やはり番組を作ってセールスすることが本筋だと分かってきました。
コンテンツメーカーとして生きていくために、今年は大阪での足場をしっかり固めて、大阪からの発信を増やしていこうと思っています。いわばカンテレ反撃の年にしたい。そうすることで関西エリアのみならず全国の皆様に地上波の魅力を再認識して頂きたいです。東京五輪までは東京一極に集中していく感がありますが、カンテレも頑張って逆襲する年にしたいと思います。

業績

2017年3月期第3四半期の業績は連結では対前期比で増益増収となっています。
個別では放送収入が前期比1.7%増となりました。ネットタイムのセールスは苦戦しましたがローカルは前年度を上回り、スポットもシェアを伸ばしています。
通期業績については、第4四半期のスポットの市況が不透明であることやタイムの営業環境が厳しいこと等から、連結・個別共に減収増益を見込んでいます。
2017年3月期第3四半期業績の詳細は以下の通りです。
2017年3月期第3四半期連結業績資料
1. 連結 経営成績
(単位:百万円未満切捨)
  前期 当期 前期比増減
売上高 47,599 47,829 230 0.5%
(営業費用) (46,178) (45,289) △ 889 △1.9%
営業利益 1,420 2,540 1,120 78.9%
経常利益 2,028 3,147 1,118 55.1%
税金等調整前四半期純利益 438 3,155 2,717 619.5%
四半期純利益 224 2,175 1,950 867.5%
親会社株主に帰属する四半期純利益 224 2,175 1,951 870.0%
2017年3月期第3四半期業績資料(単体)
1. 単体 経営成績
(単位:百万円未満切捨)
  前期 当期 前期比増減
売上高 44,207 44,665 458 1.0%
(営業費用) (43,132) (42,409) △ 723 △1.7%
営業利益 1,075 2,256 1,181 109.9%
経常利益 1,809 2,952 1,142 63.2%
特別利益 52 119 66 125.8%
特別損失 1,643 15 △ 1,627 △99.1%
税引前四半期純利益 219 3,055 2,836
四半期純利益 111 2,112 2,001
2. 単体 売上高内訳
(単位:百万円未満切捨)
  前期 当期
前期比増減
売上高 44,207 44,665 458 1.0%
  放送事業収入 43,407 43,860 452 1.0%
    放送収入 38,331 38,999 668 1.7%
      タイム収入 13,242 12,736 △ 505 △3.8%
      スポット放送料 25,089 26,262 1,173 4.7%
    その他放送事業収入 5,076 4,860 △ 216 △4.3%
  その他の事業収入 799 805 6 0.8%

編成状況

2016年の一番大きいトピックスは、やはり『SMAP×SMAP』が20年の歴史に終止符を打ったことです。解散が発表された8月から今までに視聴者から1万6000件を超えるメールやお手紙を頂きました。「やめないで」や「続けてほしい」といったご要望に加え、「20年間ありがとう」といったご感想が相当ありました。
最終回は画面にくぎ付けになり、テレビの20年の歴史を見たような感動を覚えました。SMAPは1人1人が素晴らしい才能を持ったグループでしたが、その才能が番組と共に開花していく、そしてその時代の空気のようなものを確かに切り取っていたと強く思いました。メンバー及び番組の制作に関わったスタッフ、スポンサー、応援して頂いた視聴者の皆さんに本当に感謝しています。
2016年のトータルの視聴率では結果を出せませんでしたが、ドラマは4月期の『僕のヤバイ妻』以降サスペンス路線を基本として、視聴者から一定の評価を得たと感じています。火曜日の『ちゃちゃ入れマンデー』はゴールデンタイムで十分に戦えるコンテンツに育ってきました。『よ~いドン!』は朝の看板番組として大いに気を吐いています。決して悲観するものではない。良い手ごたえのある番組ができていると思っています。
月曜22時の新しいバラエティ『ちょっとザワつくイメージ調査 もしかしてズレてる?』については絶対に成功させたいと思います。
火曜21時から始まった連続ドラマ『嘘の戦争』はカンテレと相性の良い草なぎ剛さんが主役です。初回が関西15.5%と期待通りのスタートを切れました。右肩上がりで最終回に持っていけるのではないかと期待しています。 次の4月期のドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班(仮)』は、小栗旬さんと西島秀俊さん2人が主役です。火曜21時ドラマは今後も好調に走り続けると思っています。
また、今年は4Kドラマの『大阪環状線~ひと駅ごとの愛物語~Part2』を制作・放送します。去年、19駅のうち10駅を舞台にして、今年は残りの9駅と特別編で合わせて10本作ります。監督も若手と中堅が入り乱れ、女性監督も2人入っています。

イベント・映画

『ピーターラビット展』、『藤城清治展』に続き『マティスとルオー~友情50年の物語』というストーリー性のある展示会も開催します。舞台では、『タクフェス春のコメディ祭!「わらいのまち」』は宅間孝行さんが出演し、脚本・演出も担当されます。『それいゆ』は再演で、カンテレ社員が演出をします。
映画『劇場版 新・ミナミの帝王』は、千原ジュニアさん主演のテレビの単発ドラマを初めて映画化したものです。『きょうのキラ君』は、カンテレが単独の幹事社として関わっている映画で、原作は230万部を突破した大ベストセラーのコミックです。今年の秋には『覆面系ノイズ』もカンテレ単独の幹事社作品として公開されます。

技術関連

NV・SNVシステム(プロキシ編集に対応したアーカイブ設備)については、カンテレが国内で初めて開発しました。テープ無しで直接サーバーから素材を取りに行き編集してオンエアするという一貫したシステムですが、アーカイブから編集素材を取り出して簡単に再編集することも可能になりました。

CSR関連

今年は『あるある大事典』の事案から10年目にあたります。この事案はカンテレにとって最大の負の遺産だと思っています。決して忘れてはいけないものです。そのために社内シンポジウムや研修会を開く予定です。

スポーツ

第36回大阪国際女子マラソンは東京五輪を目標にしたレース展開になると思っています。これまで30キロ地点まで併走していたペースメーカーが今回はハーフで外れ、残りは選手自身のレースメイキングになります。後半にどれだけ強い選手が出るかが見どころです。