はじめに…

幕末から明治初期、日本の未来のために駆け抜けた男、五代友厚を描いた映画「天外者」
大阪経済の礎を築きながら歴史に埋もれた五代を三浦春馬が圧倒的な熱量で演じた。
五代の生き方は今の時代に何を問うのか?
五代の映画化を夢見た人々、監督、キャストたち…映画公開までの舞台裏のドキュメント。

番組概要

歴史に埋もれた五代友厚
映画化までの7年

薩摩藩士から明治政府役人を経て実業家となり、商都大阪の礎を築いた五代友厚。
「大阪の恩人」とも呼ばれ、大阪市内に五体の銅像がある。しかし晩年、ある事件に巻き込まれ、長らく歴史に埋もれてきた。
五代の功績を再評価し、その志を後世に伝えようと、2013年、市民有志が映画プロジェクトを立ち上げる。しかし勉強会やイベントを重ねても、映画化への機運は高まらなかった。

キャスト それぞれの初挑戦

2016年、田中光敏監督が合流。翌年、五代友厚役を三浦春馬に託す。
時代劇で初めての主演だった。
2019年秋、京都でクランクイン。
坂本龍馬役に三浦春馬と約10年ぶりの共演となる三浦翔平。三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎役に西川貴教。
二人も初めての時代劇挑戦だった。

芝居にさりげなく込めた
五代の志

明治2年、大阪で政府高官だった五代は、転勤命令に対して部下達の嘆願に応え、官を辞して大阪に戻る。その後実業家として、大阪経済の復興に半生を捧げた。
中でも力を注いだのが製藍事業。日本の藍を世界に広めるために、鉱山を抵当に入れ高額の借り入れをして大会社を興す。しかし事業は失敗し、莫大な借金を背負った。
脚本にはなかった五代の知られざる思いを、三浦春馬はさりげなく芝居に込めた。

混沌と不安の時代に問う
五代という生き方

五代はなぜ歴史に埋もれ、
その真実とは何だったのか?
映画化を志した人々は
五代の何を伝えようとしたのか?
その軌跡を辿り、
今の時代に五代という生き方を問う。

ナレーション

西川貴教
【「天外者」岩崎弥太郎役】

五代さんに興味のある方と映画「天外者」をつなぐ接点に僕がなれたらなと。
皆さんが今、そしてこれからというものを考えていただくきっかけになるような映画だと思うので、少しでもたくさんの方にご覧いただければと番組のナレーションを引き受けました。