金メダリスト・野口みずきが“走って解説…
12年ぶり変更の「大阪国際女子マラソン」
新コースの「3つのポイント」
【1月29日大阪国際女子マラソン】

野口みずき

12年ぶりにコースが変更となった「大阪国際女子マラソン」
2003年大会の優勝者野口みずきさんが、新コースを徹底解説!

見どころについて、走ってみた感想と共に紹介していただきます。
野口みずき
野口さんが注目したポイントは大きく3つ。
12年ぶりのコース変更どこが変わる!?

後半に「勢いがつく」かも…高低差18mのアップダウン

スタートはヤンマーフィールド長居から。
その後大阪城公園を抜け、20キロ地点を通過します。
その先の高低差約18mのアップダウンが1つ目のポイントです。
1高低差約18mのアップダウン

野口みずき さん: いや、実際走っていて良かったですね。緩やかな上りで少し頂点に行くと、ぐぐっと上っていく感じはしたんですけど、その後の下りがほんと気持ちよく下れそうな(感じ)。中間点を越えたあたりで下っていくので、後半の走りに勢いがつきそうな…そんな風に、あのアップダウンは感じましたね。

野口みずき

野口みずき さん: 景色もわぁーっと広がるような感じがして、心理的にもいいのかなって。意外と下りって楽なイメージにあるんですけど、力出さなくてもぐぅーって行ってしまうので、結構負担がかかったり、あと下りで怖いと思って、ちょっと止めながら走ると、すねの張りが強くなって後半へのダメージとなってくるかもしれないので、下りも思い切ってストライド(歩幅)を広げて、楽に走ることが大事かなと思います。

野口みずき

「折り返し地点」を撤廃…楽に走れて「記録への期待」も

長堀通を曲がって御堂筋に向かうここが2つ目の注目ポイント。
これまでの折り返し地点がなくなりました。
2折り返し地点の撤廃

野口みずき さん: この長堀通を走れるっていうのが大きく、新しいポイントとして、また何度か大阪国際女子マラソンを走っている選手もいると思うし、そういう選手にとっては本当に新鮮な気持ちでまた走れますし、きっと記録は出やすいだろうなっていうのがあるので、どんどんもう本当にチャレンジしてほしいなと思いますね。

野口みずき

野口みずき さん: 折り返すのも、やっぱりちょっと細かい折り返しだったので、選手によってはそこで足首をひねってしまったりとか、どうしてもそういうことが起こるんですけど、このコース設定だと本当にそういうのも少なそうなので、精神的なストレスっていうのはちょっと少なくなったのかなと思います。

(今までは)細かい折り返しだった

野口みずき さん: で、ここはね、ハイブランドの店も立ち並んでいるとこなので、“自分へのご褒美”とか考えて走る子もいるんじゃないのかなと思います(笑)。私の時は『走った後の自分へのご褒美』って…頭で考えながら走ってましたね。

野口みずき

野口みずき さん: やっぱりね。ただただレースのことを考えて走るだけだとやっぱり疲れちゃうので、その走った後の楽しいことなんかも、キツイけども、(楽しいことを)考えて走ると、リズムに乗れるような気がします

“世界レベル”の声援…大阪の観客の声は「パワーもらえる」

いよいよ最後のポイント。
今回の新コース、実は大阪城公園内を2回、駅前交差点を3回走行することで、選手をより応援することができるんです。
3選手への応援

野口みずき さん: (ポイントは)応援の人の声を感じる、力をより強くを感じるところなのかな。(レースで走った大阪は)もうすごかったですね。だから何回も(大阪国際を)走りたいな、って思う理由は、コースもそうだったんですけど、大阪の人のパワー応援のパワーがとてもすごく感じられたというか。

野口みずき さん

野口みずき さん: 海外のレースに出たことがあるんですけど、海外のレースって、途中に“サンバ”があったりとか、応援する人も自分の国とか関係なくすごい熱い応援をしてくれるので…。何か大阪の人たちって『似てる』ような感じがするんですよね。派手なダンスとかの応援はないんですけど、ダンスに感じてしまうぐらい積極的で…楽しい、パワーのある応援をもらえる。そんな感じがします。

ポイント3選手への応援

野口みずき さん: 『野口さん頑張りや』とか、関西弁のパワーある言葉をもらえる。『抜かされんで~』とか(笑)。すごい専門家なのかっていうぐらいのコメントの、応援をもらったりする時もあって、それは面白いなと思います。

野口みずき

走る方も「見る方」も面白いポイントが増え、記録への期待も

これまでとは大きく変わった大阪国際女子マラソン
今大会はどのようなレースが期待されるのでしょうか。
野口さんに最後に質問!今回の大阪女子マラソンはどうなる?

野口みずき さん: ここ最近、結構女子のマラソン勢いづいてきていますし、新しいコースとして記録が出やすそうな雰囲気があるので、この勢いに乗って走ってほしいなと思います。また、すごく新鮮な形で走れるだろうなっていうのは思いました。アップダウンだけじゃなくて、新しい景色が見える部分とか、公園の中を何回も走れる…その細かなカーブとかをうまく利用して走れるので、最短距離を使って後続との差を突き放すポイントだったり、いろんなところでポイントがあるのが、見ている方も走る方も面白みがあるなっていうのは感じます。

野口みずき

野口みずき さん: また、来年の世界陸上、そしてその次のパリのオリンピックなどもあって、MGCとかいろんなものが関わってくるので、またこの世界がどんどんどんどん高速のタイムをたたき出しているところへ、日本の選手も負けないで欲しいので、この大阪国際女子マラソンの新コースでさらにまた期待を高めたいなと思います。期待しています。

野口みずき
「第42回大阪国際女子マラソン」
1月29日(日)ひる12時から!