伝説の実況は「アナウンサーの教科書」に
【1994年・大阪国際女子マラソン】
心に残る思い出の実況や名シーンをお届けします。
前年のリベンジ対決が…三つ巴の争いにまで!
私は振り返る大阪国際女子マラソン、思い出の実況は1994年大会の「三つ巴の争い」です。
この94年大会は注目されていたのが浅利純子選手と安部友恵選手なんですね。
3選手の名前を…「並びを変えず」に実況
『優勝は、安部か、浅利か、藤村か、3人に絞られたか 吉田遅れました。』
安部が勝てば、マラソン3回目、初めての優勝になります。』
優勝者、まったく予断を許しません。』
『果たして優勝は、安部か、浅利か、藤村か
さぁゴールまであと1キロだ。』
『安部が出ました!安部が出た!…安部初優勝!』
「語感」を計算…アナウンサーの教材に
でも、決してこの順番を入れ替えることはないんですね。
後に、馬場アナウンサーに話を聞くと「絶対この順番やないとアカンねん、語感のリズムが、この並びが一番いいんだよ」っていうのを何回も強調されて教えて下さいました。
確かに…
『藤村か、浅利か、安部か』…なんかこうリズム悪いじゃないですか。
『安倍か、藤村か、浅利か』…これもリズムが悪いんですよ。
『安倍か、浅利か、藤村か』…リズムが良いじゃないですか!
この語感、ここまで計算して馬場アナウンサーはずっとこの3人の争いを描いて実況されていて、今でも「教材」になっている大会でもあるんです。