『僕達はまだその星の校則を知らない』制作発表会見レポート
2025/07/12

7月14日(火)よる10時にスタートするカンテレ・フジテレビ系新月10ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』の制作発表が行われ、磯村勇斗、堀田真由、生徒役の11名が登壇。ドラマの見どころや撮影現場の裏話など、さまざまな作品の魅力が明らかになった会見の模様をお届けします。本作は、独特の感性を持つがゆえに人生にも仕事にも臆病だった弁護士が、少子化による共学化で揺れる私立高校に“スクールロイヤー(学校弁護士)”として派遣されることになり、法律や校則では簡単には解決できない若者たちの青春に、不器用ながらも必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ。磯村はその独特な感性を持つがゆえに人生にも仕事にも臆病な主人公のスクールロイヤー・白鳥健治(しらとり・けんじ)を演じます。堀田は元・男子校の教師で、健治の良き理解者となる幸田珠々(こうだ・すず)役。そして稲垣吾郎は2人が勤務する濱ソラリス高校を運営する、濱学院の理事長・尾碕美佐雄(おざき・みさお)を演じます。
本ドラマが民放連ドラ初主演となる磯村は、「役者人生10年の節目で初めての主演ということに気合いが入っていますし、どう受け取っていただけるのかドキドキしていますが、間違いなく新しい学園ドラマが誕生したのではないかと思っています」と、早くも手応えを感じている様子。自身初の高校教師役を演じる堀田は「ついこの間まで生徒役のほうが長かったんですが、デビュー10年の節目にこの場に立たせていただいて、感慨深く思っています。教師の方々は、私にとっても羅針盤のようにこれから歩む道を照らしてくれるような存在だったので、私も珠々を通して生徒たちに寄り添って優しい先生であれたらいいなと思っています」と語りました。約9年ぶりの民放連ドラ出演となる稲垣は、仕事の都合でVTRでの出演。自身が演じる役どころについて「一見厳しそうに見えますが、言っていることは至極真っ当で責任感のある人物。胸の奥に底知れぬ何かを抱えているのですが、徐々に明らかになっていくと思います」とメッセージを送りました。稲垣と映画「正欲」以来の共演となる磯村は「ミステリアスな部分や目の鋭さなど、理事長としての存在感がすごくて、毎回撮影をご一緒するのが楽しみです」とコメント。堀田は「存在感が圧倒的で1話でも理事長が出てくると世界観がグッと引き締まります」と稲垣について語っていました。また、堀田は、初の本格的な共演となる磯村について「一筋縄ではいかない表現を隣で見させていただいているんですが、目の動きや手先など細かいディテールにこだわられていて魅了されています」と演技を絶賛。これを受けて磯村自身も白鳥の役どころに「つかみどころがなくて、人とは違う世界感があるので、どう表現するのか悩みました」と明かしつつ、堀田については「健治を見守る姿や優しさなど、堀田さんにもそういう一面があるんじゃないかなと。そこが魅力的ですし、お芝居していても楽しいです」と語りました。
続いて、生徒役を演じる北里琉、菊地姫奈、近藤華、中野有紗、南琴奈、日高由起刀、日向亘、月島琉衣、越山敬達、のせりん、栄莉弥の11名が登場。磯村は「非常にいい雰囲気で、コミュニケーションを取りながら撮影できています」と語りつつ、「生徒たちがフレッシュすぎて、その圧に負けそうになるときがあります(笑)。みんなピュアでキラキラしていて、俺まだ(キラキラが)あるかな(笑)」と言うと、生徒たちから「あります!」と声が上がっていました。
トークコーナー「このドラマの〇〇に注目」では、“推しポイント”について出演者たちに質問。磯村が「“ムムス”ですね」と言うと、堀田と生徒たちから笑いが。「ムムス」とは、白鳥が不安な気持ちになったときなどに思わず口にしてしまう言葉。磯村は「すごく印象的な言葉で、この言葉を生み出した大森さん(脚本・大森美香)すごいなと思いました」とコメント。堀田は「ズバリ宮沢賢治です」と回答。幸田が白鳥に心を開くきっかけともなっていたり、幸田のデスクが宮沢賢治一色になっていたりと、幸田にとって大事なキーワードになっていることを明かしました。「共学化」と答えた日高は、「表情。とにかく表情に注目してください」と熱を込めて発言すると、磯村から「自信ある?」と聞かれ、「そこはムムスということで」と会場を笑わせます。そのほか生徒たちからは「“ぼくほし”カラーの制服」(南)、「生徒一人一人の行動」(中野)、「生徒たちが見せるギャップ」(近藤)、「教室では見せない一面が見られる保健室」(北里)との答えが。「元々星が大好き」という月島は「天文ドーム」と答えると、偶然星が好きな役を演じることに「運命的なめぐりあわせでした」と感激していました。
続くテーマ「キラリと輝く、あの人のスターな裏話」では、磯村が、クランクイン初日の模擬裁判の撮影で、稲垣が長ぜりふを完璧に演じてみせたことに触れ、「やっぱり稲垣さんってすごいなと。元々スターですが、より大スターという感じで、現場の士気も上がりました」と感嘆。堀田は磯村を「“ムムス”Tシャツを作ってくださったり、現場にカフェを作ってくださったり、お芝居もさることながら座長としての現場の立ち振る舞いや男気がすごいです」と絶賛。日向は、自身の山場となる撮影前に落ち着かずに一人でいた際に、堀田が近くにいたことに「意図してかわかりませんが、すごく救われて安心感がありました」と感謝すると、堀田は「これまで学園ドラマで先生役の方々からそういう姿を見せていただいていたので、私も取り入れていきたいと思って」と、意図的にそばにいたことを明かしました。越山は、泣かなければならいシーンで泣けなかった際、磯村から「悔しい感情とか泣くために必要な物だけを思い浮かべていればいいんだよ」と声を掛けられ、「その言葉をいただいた瞬間、ポロポロ涙が出始めた」と告白。これには磯村が「いやー覚えてないですね」と照れ隠しでとぼけるフリ。のせりんも、自身が何度かNGを出してしまった際に磯村が背中をポンポンと叩いてくれたそうで、「生徒一人一人のケアまでしてくださって、スターですよね、カッコイイ」と言うと、磯村はまたも「僕は覚えていないですね」とはぐらかしてしまいます。菊地は彼氏役を演じる日向に「私が人見知りなんですが、明るく話しかけてくださったのでいい演技ができました」と感謝。栄莉弥はこのドラマに関わっているすべての人たちのことを挙げ「空にたくさんある星みたいな感じで皆さんがスターです!」と言うと、磯村が「そういうキャラだったんだね」とビックリ。生徒たちは「彼は熱いんです」と笑顔でフォローしていました。
質疑応答では、「星がテーマの1つであるドラマですが、星に願いをかけるなら、どんなお願いをしますか?」と聞かれ、「“ぼくほし”が成功しますように」「3年生の担任として、みんなが笑顔で卒業できますように」と願いをかけた磯村と堀田。生徒を代表して日高は「“ぼくほし”がうまくいってほしいです。一致団結していい作品作りができているので、うまくいくと思っています」と力強く宣言しました。最後に磯村から「僕は生徒のドラマでもあると思っていて、生徒一人一人の個性や真っすぐな目を見てほしいですし、生徒たちにはこのドラマをきっかけに羽ばたいてほしいなという思いが強くあります」とコメント。「校則や学校の問題、青春の叫びなどを白黒やイエスノーで分けてしまう世の中ですが、その間にはいろんな色があるんだよというメッセージを受け取っていただけたらうれしいです」と語りかけました。
◎1話あらすじ
弁護士の白鳥健治(磯村勇斗)は、独特な感性を持ち、感覚が周囲と違うことやマイペースな性格で集団行動になじめず、不登校になった過去がある。現在、小さな法律事務所で働く健治は、恩人でもある所長の久留島かおる(市川実和子)の命により、学校で発生する問題について、法律に基づいた助言や指導を行うスクールロイヤーとして「濱ソラリス高校」に派遣されることに。ところが、尾碕美佐雄(稲垣吾郎)が理事長を務める「濱ソラリス高校」は男子校の「濱浦工業高等学校」と女子高の「濱百合女学院」が合併したばかりで、校内では次々と問題が勃発。なかでもジェンダーレスを意識した新しい制服の評判は悪く、着用を拒否する生徒もいるほどだった。
そんななか、3年生の生徒会長・鷹野良則(日高由起刀)と副会長・斎藤瑞穂(南琴奈)がそろって不登校になる前代未聞の事態が発生。その原因は不明とあって、健治は早速、学校から打開策の提案を求められるが、そもそも学校が苦手な健治は法的なアドバイスこそするものの、問題解決の糸口は見出せない。健治のサポート役で国語教師の幸田珠々(堀田真由)が、そんな健治を心配し見守っていると、やがて生徒たちの間では2人の不登校の理由が合併による校則の変更なのではないかという憶測が広がり、制服を廃止するよう学校を訴える、という生徒が出てくる。そこで健治は、“制服裁判”なる模擬裁判を提案するが…。
<作品概要>
【放送枠】2025年7月期 月曜22時連続ドラマ (カンテレ・フジテレビ系全国ネット)
【初回放送】2025年7月14日(月)22時スタート ※初回15分拡大
【タイトル】『僕達はまだその星の校則を知らない』
【出演】磯村勇斗 堀田真由 平岩紙 市川実和子
<日高由起刀 南琴奈
日向亘 中野有紗 月島琉衣 近藤華 越山敬達 菊地姫奈 のせりん 北里琉 栄莉弥>
淵上泰史 許豊凡(INI) ・坂井真紀 尾美としのり・木野花 光石研 稲垣吾郎 ほか
【脚本】大森美香
【音楽】Benjamin Bedoussac
【監督】山口健人 高橋名月 稲留武
【プロデューサー】岡光寛子(カンテレ)、白石裕菜(ホリプロ)
【制作協力】ホリプロ
【制作著作】カンテレ