3月9日(土)

22代目王者は街裏ぴんくに決定!

街裏ぴんく
3月9日(土)よる6時30分より決勝戦が行われ、芸歴20年目の街裏ぴんくが初の決勝進出にして見事優勝を勝ち取った。

オープニングでは、MCの広瀬アリスが、“芸歴20年”“アマチュア”などファイナリストたちの多様な経歴に「すっごく楽しみです」とコメント。霜降り明星・せいやは決勝のネタ尺が3分から4分になったことについて「ネタ時間の1分って全然違いますから。去年と全然違う大会になると思います」と期待を寄せた。昨年の王者・田津原理音は、よる9時放送『ENGEIグランドスラム』のスタジオに登場。優勝ネタの小道具「バトリオンモンスターズカード」がまもなく発売となることを告げ「R-1夢あるぞー!」と雄叫びを上げた。
ファーストステージのトップバッターは、初の決勝進出となった真輝志。ナレーションを使ったこれまでにない設定が審査員たちから「非常にキャッチー」(バカリズム)、「着眼点がおもしろかった」(陣内智則)と高評価を受けた。6度目の決勝進出となるルシファー吉岡の“婚活パーティー”を舞台にしたコントには、野田クリスタルが「ピン芸を極めてる」と感嘆。脚本家として数々の賞を受賞しているバカリズムにも「4分の中によくこれだけのストーリー展開を盛り込んだなと。8分くらいやってませんでした?」と言わしめ暫定1位に。街裏ぴんくは20年の芸歴で磨き上げた唯一無二の“ありえない”漫談を披露。圧倒的な熱量でルシファー吉岡に続く2位につけた。3度目の決勝進出となったkento fukayaはこれまでのようにフリップネタではなく、婚活アプリをテーマにした映像ネタで勝負に出るも4位敗退。昨年“レビューサイト”ネタで決勝3位となった寺田寛明は“コメント欄”ネタで優勝を狙うも残念ながら敗退。サツマカワRPGは凝った展開のコントで審査員を唸らせたものの真輝志に1点差で敗れてしまう。近年は女優としても活躍中の吉住はコントで抜群の演技力を見せつけると3位に滑り込み、ルシファー吉岡がファイナルステージ進出を決めた。普段はトリオで活動しているトンツカタンお抹茶は、中毒性のあるフレーズの歌ネタで会場を沸かせるも8位となり、街裏ぴんくがファイナルステージに進出。最後はアマチュア初の決勝進出となったどくさいスイッチ企画。細かい展開が冴え渡りスタジオ中を釘付けにするも4位に留まり、吉住が3人目のFinalステージ進出となった。
ファイナルステージの1番手は吉住。吉住演じる狂気の女性キャラに惹き込まれた広瀬は思わず「ああいう女性一番近づいちゃいけませんよね」とコメント。続く街裏ぴんくはまたも“ありえない”エピソードを現実に感じさせる話術でライバルたちを圧倒。最後はルシファー吉岡が隣人とのやりとりをユーモラスに繰り広げるコントで悲願の優勝を狙った。 結果は、小籔千豊、野田クリスタル、ハリウッドザコシショウの3票を獲得した街裏ぴんくが優勝。コメントを求められると「R-1に夢はあるんですよ!!」と叫び泣き崩れる街裏ぴんく。「言い訳ばっかりしてきた20年だったんですが、漫談をずっとやってこれてよかったです」とコメントし大会を締めくくった。
街裏ぴんく
優勝者会見に登場した街裏ぴんくは、今の心境について「20年辞めずにやってきてよかったです」「ザコシショウさんが“続けるのもセンス”って言っていて、自分はそのセンスがあるのだろうかと。でも20年やってこれたので、辞めないセンスがあったのかもしれないですね」とコメント。「ほんとに願いはいつ叶うかわからないです。夢みたいです」と感慨深い様子だった。ここで、6月23日に優勝特番の放送が決まったことを告げられると「えー!いいんですか!?」とビックリ。「今までお会いできなかった面白い先輩たちとお会いしたいですね。生で漫談を聞いてもらったりしたいです」と語り、具体的には1度会ったことがあるというダウンタウンの名前を挙げ「もう1回お会いしたい。パワーアップしてるはず」と希望。さらに、笑福亭鶴瓶に世話になっていた時期があったことを明かし、「“ベタもできるようになりや”って忠告をいただいたことがあって。広く笑っていただけるように意識してきました。もう1回会いに行きたいですね」と語った。
ネタ尺が4分になったことについては、「1分増えるだけで全然違いましたね。3分の時はずっと焦ってました。4分は起承転結がつけやすい。勝因だったと思います」と明言。優勝賞金500万円の使い道について聞かれると、知り合い、親、消費者金融の借金が総額300万円以上あることを告白。そのうえで、「嫁さんと1回も旅行に行ったことがないので行きたい」「テレビに出ることが増えると思うので歯を治したい」という使い道についても口にしていた。
また、自身の信条について「大阪ではぼやき漫談で怒りまくってたのが武器でしたが、東京に出てきたらまったくウケず怖がられて。やりたいことを1回捨てました」と、今のスタイルにたどり着くまでの紆余曲折を告白。「架空の漫談でもいいんやっていうのは僕が作り出したと自負してます」と言いつつ、「“ファンタジー漫談”とか言われるんですが、言い方を決めてないので決めてほしい」と呼びかけた。最後に、恩師でもあるというハリウッドザコシショウに「ずっとお世話になってる」と感謝。生放送でイジってもらったことに「震えるくらいうれしかった」と喜んでいた。芸歴20年にしてこだわりの漫談で頂点を極めた街裏ぴんくの今後の活躍にぜひご注目を!
街裏ぴんく
街裏ぴんく