警察の車の中でうつむくのは、傷害や生命身体加害目的略取などの疑いで逮捕された暴力団の組員の男(25)です。
逮捕された男と少年・少女を含むあわせて11人は、ことし10月、埼玉県内で14歳の男子中学生を連れ去り、鉄パイプで殴るなどし、胸や鼻の骨を折るなど大けがをさせた疑いが持たれています。
事件の発端となったのは…。
<男子中学生>
「自分は埼玉で有名なヤンキーだ」
男子中学生は、逮捕された11人に含まれる女子中学生にSNSでメッセージを送信。やり取りをする中で、どちらが有名なヤンキーかをめぐって、言い争いになったといいます。
女子中学生は、知り合いだった暴力団組員の男に連絡。男は仲間を集めて、男子中学生を連れ去り、車に監禁した上で暴行に及んだとみられています。
今回の逮捕容疑のひとつ“生命身体加害目的略取罪”について、菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「暴行目的で自由を奪うという重い罪です。略取誘拐は要するに、さらっちゃうということなんですけれども、この罪は色んな目的があります。営利目的、わいせつ目的、身代金目的などですが、今回の生命身体加害目的もそのうちの一つです。
簡単に言ってしまうと“ボコボコにするため”ということで、暴力団が対立する抗争相手の組員をさらってくるなどというものが典型かと思います。この首謀者はかなり重い罰が科される可能性もあり得ます。もっと素晴らしいことで有名になりましょう」
(関西テレビ12月14日放送『報道ランナー』内「菊地弁護士のニュースジャッジ」より)