別れ話から始まった執拗な嫌がらせ。ストーカー被害を受けた男性がその実態を語りました。増え続けるストーカー被害。専門家が指摘する「自衛」の方法とは。
関西テレビの取材に答えたのは、コンサルティング会社を経営する38歳の男性。1年にわたりストーカー被害に悩んできました。
【ストーカー被害に遭った男性】「会社にも電話がありましたし、個人の携帯には数えきれないぐらい来ました。ざっと400回ぐらいいっていましたね。そこからはもう止めました、数えるのを」
■別れを切り出したら、SNSになりすまし投稿が…
それは、男性の元交際相手・河竹有美容疑者(40)からの度重なる嫌がらせだったといいます。
マッチングアプリで知り合い3カ月ほど交際した2人。男性が別れを切り出したころ、従業員があるSNSアカウントを見つけました。
【ストーカー被害に遭った男性】「これ私の写真ですね。これが最初の“なりすまし”といいますか。嫌がらせツイートをたくさんするってことです」
自分の写真が使われた身に覚えのないアカウント。
すると、河竹容疑者から思いもよらぬことを告げられます。
【ストーカー被害に遭った男性】「『実はそれ(作ったの)私だからね』って自分から暴露してきて、ええ?となった。『だってあなたが悪いんじゃん』って」
話し合いをしたものの行為は止まず、警察に相談。
捜査の結果、河竹容疑者はストーカー規制法違反と脅迫の罪で、2月に有罪判決を言い渡されましたが…
【ストーカー被害に遭った男性】「もう本当にすぐに私にメールが来たんです。『最低男』とか、短い文だけで」
男性は再び警察に相談。河竹容疑者は、男性に嫌がらせのメールを送ったストーカー規制法違反の疑いで、3月26日に逮捕されたのです。
捜査関係者によると、警察の調べに対し河竹容疑者は容疑を否認しているということです。
■去年大阪で1000件超のストーカー相談 「出会いが簡単になってトラブル増加」と専門家
大阪府警が3月28日に発表した去年1年間のストーカーの相談件数は1113件で、過去5年で最多になりました。
ストーカー被害に詳しい専門家は…
【防犯アドバイザー 京師美佳さん】「SNSでのマッチング(出会い)が増えているのですが、見ず知らずの人との出会いが簡単にできるようになったことで、トラブルも増えています。証拠を残すということがすごく大事で、のちに裁判や捜査で自分を助ける強い証拠になります」
大阪府警は、事態が深刻になる前に相談してほしいと呼びかけています。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年3月28日放送)