世界中から観光客が集まる常夏の楽園「ハワイ」に、日本人観光客の姿が戻り始めました。
【記者リポート】
「繁華街からも近いワイキキビーチ。今日も人でいっぱいです!」
2020年、新型コロナの感染拡大により閑散としていたビーチも、2021年からアメリカ国内を中心に徐々に観光客が戻り、今では非常ににぎわっています。
4月30日、ダニエル・K・イノウエ国際空港には、大勢の日本人観光客の姿が見られました。
【記者リポート】
「日本人観光客の方が続々とハワイに到着しました。出口では旅行会社の方が名前の札を掲げて出迎えるというおなじみの光景が戻ってきています」
現在、陰性証明書などを提出すれば、ハワイ到着時の隔離は不要。
日本でも2022年3月に水際対策が緩和されたため、3回目のワクチン接種を終え検査で陰性であれば、帰国後の隔離も不要になりました。
大手旅行会社のツアーも2年ぶりに再開され、日本人観光客もようやくハワイを訪れやすくなりました。
2年前に挙げる予定だった結婚式のため、念願のハワイを訪れた夫婦の姿も。
【挙式のために訪れた夫婦】
「(2年前は)直前になって全部キャンセルになってしまって」
「ワクチン接種3回で隔離がなしになったので決断したという感じ。できれば(式は)プライベートな感じで、あまり大人数ではなくできればいいかなと」
4月28日から5月2日の5日間で、日本からハワイを訪れた人は2924人。コロナ前の状況にはほど遠いものの、去年と比べると8倍以上に増えました。
コロナ前は日本人観光客の利用が多かった現地の飲食店などは、期待を寄せています。
【サムズキッチン オーナー サム・モナハンさん】
「やっとゴールデンウイークになって、待ってたんです、2年間。(コロナ禍では売り上げが)1日500食から5食に落ちた。ありえない2年間だった。今年こそ頼みますよ神様。また(観光客が)戻ってくるようにしてくださいよ!」
その一方で、日本人観光客からは戸惑いの声も…
【日本人観光客】
「息子が自分で貯めたお金を外貨交換したときに『これだけ?』って言ってました」
急激な「円安」で、このゴールデンウイークは1ドルおよそ130円に。
あるガーリックシュリンプのプレートは2300円、ジュースは1杯が1200円です。
久しぶりの海外旅行、思い切り買い物したいところですが…
【日本人観光客】
「ドルが高いので、お土産は今回抑えめで」
「(1ドル)130円くらいじゃないですか。ちょっと節約しなくちゃなという気持ちにはなりましたね」
行動制限がなくなっても、お財布まで制限なしとはならないようです。
今回ある目的で、神戸からハワイを訪れた鍬谷千寿子さん。
華やかなワンピースで、2年ぶりのハワイを満喫します。
【鍬谷さん】
「(ハワイでの予定が)いっぱいすぎて、体がもつのかなって今から心配なんです」
鍬谷さんが10年ほど前から没頭しているのが、ハワイ伝統の飾り「レイ」作り。
その美しさと技術を競うコンテストに、今回初めて自分の作品を出します。
【鍬谷さん】
「(コンテストが)ずっと開催されていなくて2年ぶりなんですけど。待ちに待った夢のエントリーなんです」
念願の出品…のはずでしたが、提出したレイがコンテストの規程に合わないと言われてしまいました。
【鍬谷さん】
「長すぎるので短くしてって言われたんですよ」
――Q:想定外ですか?
「大は小を兼ねると思ってそんな感じで作ってきたんですけど…」
会場に設けられたスペースで手直しをして、無事に出品することができました。
残念ながら入賞とはなりませんでしたが、鍬谷さんは満足そうです。
【鍬谷さん】
「ハワイのみなさんの作品と並んで舞台に出ているだけで感激です。本当に来てよかった。まだまだコロナ禍ですけど、できる時にできることをしようと」
帰国前に現地の検査機関で陰性証明を取得しなければならないなど、まだハードルはありますが、海外旅行が少しずつ帰ってきています。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年5月4日放送)