ザ・ドキュメント

2015年12月12日(土)深夜1:35~2:30

京都の木版画作家が、欧州に散逸した浮世絵の「版木」(原版)を新たにすり上げ、忘れられた傑作をよみがえらせる…その活動を、4Kカメラで密着取材したドキュメンタリー番組。(※4K収録したものをハイビジョン版でお届けします。)

内容

京都市の繁華街から路地ひとつ奥にある、木版画工房・竹笹堂。社長の竹中健司(45)さんは、木版画作家そしてクリエイティブディレクターとして多忙を極めている。
竹中さんのもうひとつの顔は、明治24年創業の「竹中木版」の五代目摺師(すりし)。摺師の伝統を父から継承し後進を指導するとともに、調査機関と連携し、古木版の調査と復刻、修復再生に力を尽くしてきた。

「眠ったままの古版画・版木を再生し次世代の遺産へ」をテーマに、竹中さんは国内だけでなく、海外で日の目をみずに埋蔵されている浮世絵の版木の再発見に取り組んでいる。欧米の美術館には、明治維新以降の混乱で日本から流出した浮世絵の版木が“埋蔵”されている。竹中さんは機会あるごとに、“発掘”に取り組んでいる。

2015年夏、竹中さんは、フランス国立図書館所蔵の歌麿版木を摺るためパリにいた。
数年前、国立図書館で歌麿の「大首絵」を彫った版木に出会った。知らない絵柄だった。歌麿のオリジナル版木は世界に4枚現存するだけ。忘れられていた歌麿の美人画か? 何度も交渉を重ね、版木を摺る許可が出た。

多数の学芸員が見守るなか、五代目摺り師は版木を摺り終えた。歌麿の版木は世界に4枚現存するだけで、うち3枚は四代目(竹中さんの父親)が摺っている。しかし版木は主板のみで色板がない。枠線(輪郭線)だけが摺り上がる。浮世絵には色の数だけ色板が必要となる。

竹中さんはパリで摺った枠線をもとに、京都の工房で彫師と色板をつくり、浮世絵を摺り上げるつもりだったが、思ってもいなかった展開に見舞われ…。

プロデューサー:兼井孝之(関西テレビ報道センター)
ディレクター:山村ひろし(エキスプレス)
撮影:樋口耕平(関西テレビ報道映像部)
編集:赤井修二(リアルピクチャーズ)

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