ザ・ドキュメント

2004年12月23日(木)

阪神大震災で社屋が全壊する被害を受けた神戸市のラジオ関西。
壁は崩れ、瓦礫と土ぼこりの社内。
停電のため電波は落ち、放送は途絶えた。
「こんなときこそ、ラジオが頼り」
事務机の下に潜り込み一命を取りとめたディレクターの丸山茂樹(56)は、中断した放送を復活させるため、瓦礫の中のスタジオに飛び込み、13分後に放送を再開させた。
そして周囲の被害状況が明らかになる中、いち早く伝えた被災者の安否情報。
「水、物資は…で手に入る。病院は…で受け入れられる」
人々の生活にとって必要な情報を伝えた放送は、後にあらゆる賞賛を受ける。

あれから10年。
机の下で震災の本当の恐怖を思い知らされた丸山。
「あの体験とあのとき感じた企業人としての使命感を今こそ伝えたい」
そんな思いから、同じ経験をした他の被災企業に呼びかけ、「企業の語り部」を募る。
そして、語り部たちの声をラジオで毎週放送するというキャンペーンを企画する。
しかし、10年という時間的節目が、震災から人々の目を背けさせようとする社会の傾向にジレンマを感じる。

一方、震災体験のない2年目社員の西口正史(25)は、台風23号の水害を取材し、初めて災害の恐ろしさと、残した爪痕を目のあたりにする。
そして、震災後残った問題と同じ現象が起きていることに気づき始める。

震災からまもなく10年。
違う世代の2人の姿と目線の先から、災害を伝えることの意味、大切さを描く。

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