本日、10月10日（火）に初回当日合同取材会が行われ、吉岡里帆と永山瑛太が登場。ドラマの見どころ、撮影現場の裏話など、作品の魅力をたっぷりと語った。

「これまでの歴代ドラマと競うくらい、見たことがないものを届ける」
「この作品は、吉岡里帆と永山瑛太の代表作になる！」

集まった報道陣に拍手で迎えられた吉岡と永山。劇中で着用している未来人の衣装を着て登場した永山は、「これ全員、撮るの！？」とカメラの多さに驚きながらも、「いろいろポーズ変えた方がいいかな」とサービス精神たっぷりで、番組ポスタービジュアルを手にした吉岡の隣でキメ顔をしたり、くつろいだ様子でポーズをとったり、向けられるカメラのリクエストに次々と応えて、取材会がスタート。

初回放送を迎えた感想を聞かれた吉岡は、「新しいドラマを作りたいという思いでスタートした作品。1話から最終話まで、脚本の上田誠さんによる伏線が張り巡らされていて、1話からワクワク感がこみ上げる内容になっていると思います」とその仕上がりに大満足の様子。また未来人という特殊な役を演じた永山は、「今まで自分が俳優をやってきた中で一番難しかった役」と吐露し、作品についても「辻褄合わせをしなければいけないということが人間にとってどれだけ窮屈なのか、そして人の気持ちを動かすというのがこれだけ難しいことなんだということを感じました」と語った。さらに撮影中、カメラの前で「俺ここにいていいのかな」という違和感に襲われたという永山。しかし、「それこそが、この現実の中にいちゃいけない人間を演じているから、未来人を演じているからなんだと納得した」と明かし、その言葉には吉岡も大きくうなずいていた。

また、廻という役どころに付いて聞かれた吉岡は、「廻は瑛太さん演じる翔とは正反対で、個性もそんなにない。普通に真面目に、ものすごく一生懸命仕事ばっかりしてきた人。一方で恋愛をあまりできてなくて、私生活の充実感もほとんどない。でも、仕事場ではすごく人に期待もされているし、頼りにもされているから、もっともっと頑張ろうと思っちゃう。人並みに後輩に恋をしたりもしますが、1話から木っ端みじんになるみたいな（笑）、本当に普通のOLではあるんですけど、そんな彼女の特技が辻褄合わせ。まさに仕事で培ってきた、ありとあらゆる問題が起きても全部丸く収めようと必死になるっていう、そんな一生懸命な廻とハチャメチャな未来人たちとのコントラストが、すごく面白いドラマになってます」と自信の表情。その魅力については、「許容範囲が広いところですかね。未来人と会ってもすぐに受け入れるんで。あ、こういうことも起こるんだなみたいな感じで（笑）。その受け入れの早さは、私好きです」と語った。

一方、廻をただひたすらに思い続ける翔を演じる永山は、「好き」という気持ちを表現するにあたって意識したことを聞かれ、「それはもう無意識ですね」と即答。「吉岡さんは、もう人間能力のレベルがちょっと違う」と話し、「お芝居よりも人を大事にしてるっていうか、芝居はもちろんしっかりやられてるんですけど、人としてどういるかってことの方に重きを置いているので、こんなに人格者の女優さん、なかなかいらっしゃらないです。相手役が吉岡さんだったから、僕はこの現場を走っていけるというか、ドラマ見ていただければ分かると思うんですけど、その吉岡さんの人柄がすごく出てると思います」と絶賛。

その言葉を聞き、少し照れた表情を見せる吉岡も、永山について「翔は300年後の人なんですよ。なので、令和の女性の価値観みたいなのが本当に全部当てはまらなくて、やることなすこと全部が衝撃っていうか。でもそれは、瑛太さんが作り上げた未来人が面白すぎるからなんですよね。瑛太さんが翔を演じたことで、1個1個にツッコミをせざるを得なくなるっていうか。一挙手一投足全部が気になるし、全部見てたいし、なんか目が離せないっていう感じ。それがやっぱり翔の最大の魅力ですね。あと、やっぱり愛をずっと伝えてくれるっていう。普通に過ごしていて、「君は素敵だ」とか「本当によく頑張ってる」とか「偉い」とか「大好きだ」とか毎日言われること、そうそうないと思うんですよね。そんな翔みたいな人はいないし、 出会ったとしたら絶対に離しちゃいけないような人なのかなって思います。廻がそう思ったように、私もこういう人が現れたらびっくりしちゃう」と話し、永山演じる翔に惹かれた胸の内を明かした。

実は今回が初共演となる2人。共演の感想を聞かれると、「僕は座長である吉岡さんの船に乗ってただけ。みんなが迷わないように操縦してくれるんですけど、僕がどこに行こうとしても引き戻してくれました」と永山。一方の吉岡は、「私が船だとしたら、瑛太さんはその船を面白い島に連れてってくれる人。むしろ私は、こっちだよって言ってくれてる瑛太さんの方に操縦を合わせてました」と笑顔。さらに、「1話から最終話まで、いろいろな島に行くんですけど、どの島も面白くなったのは、やっぱり瑛太さんのパワーとお芝居の力、そしてこの作品を絶対に面白くするぞっていう気持ちを持って現場に来てくださっていたっていうのが本当に大きいなと思っています。やっぱり私 1人じゃどうしようもできなかったですから。難しいSFラブコメディっていうジャンルを最高の場所に届けてくれたかなと思います」とコメント。

ヨーロッパ企画の上田誠が書き下ろした脚本について、印象に残っている台詞を聞かれると、2人は「もう、すごい台本だよね」とうなずき合い、吉岡は「私は6話で自分（廻）のお父さんとお母さんの恋、どうやって自分が生まれたかっていうのを見に行くシーンがあって、 それがすごく面白いんですよ。自分ってこうやって生まれたんだみたいな。自分が生まれた奇跡みたいなこととか、自分がここで生きてるってことの不思議さみたいなものを、視聴者の方も、自分の親のことを考えたりとかすると思います。なぜ今自分がここにいるのかみたいなことへの不思議感を感じられるような回です。親と遭遇した廻が、過去のお父さんに「お前、娘みたいなこと言ってんじゃねえよ」って言われるシーンが、私はすごく好きです」と明かした。
一方の瑛太は「1話を見たときに、最終話までほんとにみんなに見てほしいなって思いました。仕掛けみたいなものが1話の中にもたくさん入ってるんですよ。あと、俳優って、最終回のこのシーンが一番大事だみたいなのってなんとなく感じるんですけど、そこのセリフ、今回、僕全部自分で書きました。これは上田さんに内緒です」と真剣な表情で明かすも、「たぶんバレてます」と吉岡からツッコミが入り、会場には笑いが巻き起こる一幕も。

現場の楽しい空気感さながらの会話劇を繰り広げる2人。撮影現場でのエピソードを聞かれると、「いっぱいあります！」と吉岡。「私、本当にこんなに笑いをこらえる大変な現場、そうそうないなってぐらいおかしくて。例えば、最終話近くの別れのシーン。台本上はシリアスなシーンなんですけど、「もう会えなくなるかもしれないんだよ、それでもいいの」って翔に言われて、「いや、私たち2人が幸せになっても仕方ないじゃん。私にはやるべき仕事がある」って立ち去るシーンで、翔をボンって押したら、瑛太さんがズズズズズーッと後ろに飛んでいっちゃって（笑）。すごくシリアスなシーンのはずだったけど、なんかおかしくて、吹き出しちゃうみたいな。で、それが監督的にオッケーになるみたいな。バカバカしくて笑っちゃうし、ありえなすぎて笑っちゃう作品なんですけど、でもドラマってそれでいいんだよねって改めて思ったというか、やっぱり疲れて家に帰ってきて見るものとして、視聴者の皆さんがちょっと現実と違う場所に行けたりとか、なんだか疲れが取れたりするとか、笑えるってすごく大事なことだから。今回の作品は、もしかしたらそれができた作品かもしれないと私はすごく期待を持っています。肩の力が抜けるみたいな、真面目に待っているのがバカバカしくなるような、そんな2人に仕上がってると思います」。

最後に、視聴者へのメッセージを聞かれた永山は、「この作品は 吉岡里帆と永山瑛太の代表作になる！」と断言して会場を盛り上げ、さらに「僕の役者人生の中で1番の作品。今の時代にどう爪跡を残すか。その中でも吉岡里帆と永山瑛太の今回の爪跡の残し方はすごかったです」と茶目っ気たっぷりに語った。

一方の吉岡は、「1クール30本以上あるドラマの中で、やっぱり選んでもらわなきゃいけないっていう時代だと思うんですけど、ここが他と違うとか、ここが突出しているとかじゃなくて、この作品はもう全部違う！このクールの他のドラマと競うとかじゃなくて、これまでの歴代のドラマと競うっていうくらい、見たことがないものを届ける、面白がってもらう、楽しんでもらいたいんだっていう、チームの気概が詰まっているので、その思いがきっと届くと私は信じています。もしかしたら“本当になんなんだこれは！？”ってなるかもしれないですけど、その時はその時で、うん、時代が合わなかったってことで（笑）」

さらに、「視聴者の方々が反応してくだされば、これは続編ありだなって初めて思った作品」と永山が並々ならぬ思いを語ると、「THE MOVIEやりたいですね！」と吉岡も意欲的なコメント。すると瑛太は「いや、舞台でしょ！」とさらに乗り気な様子を見せるなど、会場は最後まで笑いに包まれた。