毎日新聞社「たのシニア」×「終幕のロンド」シンポジウムが開催されました

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毎日新聞社「たのシニア」×「終幕のロンド」シンポジウムが開催されました

2025.12.09(火) 毎日新聞社「たのシニア」×「終幕のロンド」シンポジウムが開催されました

12月5日(金)、東京・毎日ホールにて、『毎日新聞「たのシニア生活彩り倶楽部」×関西テレビ「終幕のロンド」シンポジウム』が開催されました。

シンポジウムでは、ドラマのダイジェスト映像を紹介後、登壇者たちがドラマの感想や“人生の最後”にまつわるエピソードを披露。毎日新聞客員編集委員の滝野隆浩記者は、遺品整理の取材で強く印象に残った現場について実際の部屋の写真とともに振り返りました。「たのシニア生活彩り倶楽部」山本建マネジャーはドラマについて、Heaven’s messengerの社長で一人息子を自殺で亡くした磯部豊春(中村雅俊)と、同社の従業員で保護観察中の高橋碧(小澤竜心)が、互いを思い合う関係性に、さまざまな高齢者の相談に乗ってきた経験を踏まえ、「家族でも思いが通じ合わないことがあり、家族じゃないほうが通じ合ったりすることもある」とコメント。
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(株)毎日名古屋開発シニアライフサポート事業部・久世善春統括部長は、前職で遺品整理に携わった経験から「遺品整理はその方の人生の思い出や楽しかったことをそっとほどいていく貴重で大切な時間。ドラマを見て立ち会った現場を思い出しました」と語りました。(株)hands to hands村山祐作代表取締役は、鳥飼樹(草彅剛)の「明日も待っていてくれるとは限りませんから」など、ドラマで印象的だったセリフを回想。中でも、鳥飼に生前整理を頼んでいる余命3カ月の鮎川こはる(風吹ジュン)が口にする「覚悟」という言葉に、「彼女の持つ覚悟によってよりよい終活が進んでいくのではないか」と言うと、多くの来場者が頷いていました。
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「終幕のロンド」の脚本を手掛ける高橋美幸は、本作のタイトルにある“ロンド”に、“繰り返す”“つないでいく”という意味があることに触れ、「遺品整理は、終わりではあるけれど、残された方々に、生き様なり思いなりを伝えていくことが大きな要素の一つ」「タイトルから受けるイメージをどう考えるのか、ドラマとともに感じていただけたら」という思いを伝えました。そして、本作の脚本執筆中に、自身の父親が死去するという出来事があったことを告白。死去前の病気療養中、生前整理については「話づらかった」と、現実の難しさを実感したそう。また、第4話に、父親が好きだった宮沢賢治の詩を取り入れたという秘話も明かしました。
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主演の草彅について聞かれると、「冷静なお芝居をされるんですが、体の中に激しいマグマのようなものがあって、感情を出す演技では、静かな佇まいから想像できない感情がほとばしる、熱と静かさを持った方です」とコメント。ストーリーについては、「遺品整理の方から何度も直接お話しを聞いて、脚本に生かしてきました。ドラマに出てくる“遺品の隠蔽”は、現実でもありえることなので、ぜひ世の中の方に知ってほしいと思っています」と、今後の展開で重要になってくる、遺品整理のシビアな現実についても触れ、「ドラマはまだまだ続いていきますので、ぜひ多くの方に観ていただきたいです」と語りかけました。