【財務省・佐川理財局長(当時) 去年3月】
「価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、
先方からいくらで買いたいといった希望があったこともございません」
ついに、佐川国税庁長官が辞任です。
森友問題では、頑として野党の追及をはねつけてきた佐川宣寿元理財局長。
その佐川氏が国税庁長官を辞任する意向を固めました。
長官に就任してから一度も記者会見を行わないまま、国税庁を後にすることになります。
Q.一部報道で佐川局長が辞意とありましたが?
【菅官房長官】「人事に関する報道でありコメントは控えたい」
森友問題のカギを握る人物の突然の辞意。
安倍政権を揺るがすきっかけになるのか、問題解明の糸口が切れる結末につながるのか、政界に衝撃が走っています。
税制改正の法案についての審議が行われた参議院本会議。25分遅れで始まりましたが、野党の席は空席のままでした。
【立憲・福山哲郎幹事長】「与党は、所得税法という財務省の法律の審議について強行突破しようとしている。まったく考えられない」
【立憲・蓮舫参院国対委員長】「到底許しがたい国会を愚弄しているそれ以外の何物でもない」
本会議を開催する与党に対し、野党は「すべての原因は財務省の対応にある」として、連日、審議拒否しています。
この野党の怒りにさらに拍車をかけたのが、9日の朝日新聞。
「森友文書項目ごと消える」
報道によると、森友学園との国有地売買に関する契約当時の文書にある『貸付契約までの経緯』という項目には、
「本省理財局に相談したところ(中略)学園の要請に応じざるを得ないとの結論ー」などと書かれていましたが、
国会に開示された文書には、およそ1ページ分が、項目ごとなくなっていたというのです。
【立憲・辻元清美国対委員長】
「ごっそり一部が抜けていたとしたら、大きな問題。(政府の対応が)これでは野党じゃなくて、国民が納得しないと思う」
そんな中、麻生財務大臣のけさの会見では、朝日新聞の記者とやりあう場面が…
【記者】「朝日新聞です。森友文書について書き換えがあったのかなかったのか、最大の関心事だと思うが…」
【麻生財務相】「捜査に影響を与える与えないという話が私たちの基準ですから」
【記者】「記者発表する考えはない?」
【麻生財務相】「捜査に影響与えないということになればということ。その質問5~6回してない?あんた」
【記者】「日々(情報が)流れるんですから…」
【麻生財務相】「捜査の答えが出ていない。捜査は終結したんですか?」
【記者】「それは私はわかりません」
【麻生財務相】「朝日新聞の取材能力・レベルがわかるな。あなたの取材能力がどうか知らないけど」
一方、森友学園への国有地売却の取引を担当していた近畿財務局の職員が
今月、神戸市内の自宅で死亡していたことがわかりました。
遺体の状況から、自殺とみられています。
関係者によると、この職員は去年の秋から体調を崩し休んでいましたが、ことしに入り復帰の準備を進めていたということです。
森友学園の担当者が亡くなったことを受け、きょう行れた森友問題の野党合同ヒアリングでは…
【希望・柚木道義議員】
「近畿財務局の職員の方がどういう事情かわかりませんけど、自ら命を絶たれると。
財務省の皆さん、こうやって一日一日引き延ばすことで、こういうことが起こってはならないと思いますよ」
【財務省担当者】「先生のご指摘は本当に重く受け止めさせていただきます」
【民進・杉尾秀哉議員】「この方(自殺した職員)はですね、遺書を残しているらしいんですけど、その情報は把握されていますか?」
【財務省担当者】「私からコメントは差し控えさせていただきます」
【杉尾議員】「遺書について近畿財務局の方からご家族に口外しないでほしいと話があったそうですが、そんなことするんですか?」
【財務省担当者】「繰り返しになります。コメントは差し控えさせていただきます」
【杉尾議員】「その遺書の中には書き換えのことについて触れているくだりがあるという話もあります。
それについて何らか情報があるんだったら、おっしゃった方がいいと思いますよ」
【財務省担当者】「恐縮です。コメントを控えたいと思います」