「餃子の王将」社長射殺事件の初公判が始まり、田中被告は「私は決して犯人ではありません」と無罪を主張しています。
この裁判の行方について、検事としての経験も持つ西山晴基弁護士が関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」で解説しました。
■「立証のハードルは高い」西山弁護士が指摘
西山弁護士は、この裁判の難しさについて「私の検察官時代の経験からしても非常に苦しい裁判になることが想定されます。起訴するならもう1つぐらいは被告人につながる証拠が欲しいなという印象があり、ギリギリの立証を求められる裁判になるかな」と分析しました。
西山弁護士は、直接証拠がない裁判の重要なポイントとして二つの点を挙げました。
1. 他人(田中被告以外)の犯行の可能性をどこまでつぶせるか
2. 被告人が犯人でないとしたら、合理的に説明できないといえるか
特に「タバコの吸い殻が落ちていたことは、被告人がその場に行ったことがあるという立証にはつながるが、事件当時に落としたというところまで立証できないと、犯人が当時、事件現場にいたということまでは言えない」と指摘し、立証のハードルの高さを強調した。
※事件現場付近から見つかったタバコの吸い殻のDNA型が田中被告のものと一致した。
■未解明の”動機”が裁判のカギに
これまで捜査では、田中被告の”動機”に関しては何も明らかになっていません。 西山弁護士はこの点について「(王将フードサービスの)第三者委員会の報告書で、餃子の王将との関係性を調査されていますが、そこでも明らかになっていませんので、今回の裁判で明らかになる可能性もかなり低いのではないか」と指摘しています。
※王将フードサービスが設置した第三者委員会は、九州地方の特定の人物が関係する企業グループと260億円以上にのぼる不適切な取引を繰り返したと指摘。
■すべては「間接証拠」
現場に残っていたタバコのDNA型が田中被告と一致するという証拠は、西山弁護士は、間接証拠に過ぎないと指摘します。
この裁判は直接証拠がなく、状況証拠のみで進められることになるため、今後どのような展開を見せるのか注目されます。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年11月26日放送)