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スクールカウンセラーってどんな人?
ドラマに生きているリアルなセリフも聞きました!

2017.12.05

井上真央さん演じる藍沢日向が主人公の『明日の約束』。スクールカウンセラーとは、小中高の学校において子どもたちの心理的ケアを行う専門家。日本では1995年に開始され、現在は全国約2万校に配置されています。スクールカウンセラーになるには、臨床心理士資格、精神科医資格、大学で心理学を教える講師であるなど資格が必要ですが、各自治体が定める基準や資格によって採用されるケースもあります。日向も大学で心理学を専攻し、臨床心理士の資格を得てスクールカウンセラーになりました。

ドラマのスクールカウンセラー監修者である鈴木水季先生は、精神科病院や産業カウンセラーを経てスクールカウンセラー歴16年。ベテラン鈴木先生の豊富な知識と実績、リアルな体験から、ドラマには多くのアドバイスが活かされています!

スクールカウンセラーが一般のカウンセラーと大きく違うのは、まさしく、「“スクール”カウンセラーであること」と鈴木先生。「一般の心療内科(精神科)やカウンセリングルームはクライアント(相談者)が来るのを相談室で待っていて、時間を決めて話を聞くものですが、スクールカウンセラーは、待っているだけじゃ子どもたちは来ない。こちらから出かけて校内を歩き、生徒に声をかけ、顔を知ってもらうことが大事です。日向先生も“お散歩中”というプレートをかけてよく見回っていますよね。生徒から“ヒナタ先生こんにちは”と声をかけられるほど溶け込んでもいます。相談しやすい環境を作っているんですね」

実際に鈴木先生も学校の廊下を歩き回ったり、全校集会であいさつしたり、“心”についての特別授業も頻繁に行い、「積極的に関わることが大事」と言います。「悩んだり病気になった人が来る精神科やカウンセリングルームとは違い、スクールカウンセラーがいる学校は、健康な子、悩んでいる子、ちょっとストレスを抱えている子、いまより元気になりたい子と、さまざまな児童・生徒がいる日常の場所で、治療の場ではないのです。日常の話から、本当に苦しいときの相談まで、毎日を生きるためになんでも話せる相手がスクールカウンセラーなんですよ」

確かに、日向も、「雑談でも恋愛話でもなんでも聞くよ」と生徒に言いますね。ただし、先生の恋バナはシャットアウト!奈緒(新川優愛)が「聞いてくださいよ~」と来ますが、「そういうのを聞く仕事じゃないの、スクールカウンセラーは」と日向はズバッ。
「業務ではないですからね、スクールカウンセラーの個々人によります、わたしは聞くこともありますが(笑)。先生とは別の関わり方をします。生徒の問題に関わるのがスクールカウンセラーのカウンセリングで、その生徒への関わり方を、心の専門家として先生にアドバイスすることをコンサルテーションと言います。先生は教育のプロ、こちらは心のプロ。プロ同士のアドバイスとしてコンサルテーションすることも業務の一つ。アドバイスが役立ったと、先生に実感してもらうことは多いんですよ。そうした積み重ねでスクールカウンセラーはより認知されていきます」

さて、鈴木先生の監修が活きているポイントを具体的に聞きました!

まずは、日向のセリフです。「日向と生徒のやり取りは特に丁寧に監修します。スクールカウンセラーらしい言葉かどうか、もっと受動的にとか、生徒が自分で決められるよう促す言い方とか」。井上さんと直接話したときには、「“話したほうが楽になるよ”と鈴木先生も言いますか?と井上さんに聞かれ、さすが、スクールカウンセラーがプロフェッショナルであることを理解されている、と思いました。わたしにもすこし違和感があったからです。なぜなら、楽になりたい人もいれば、楽にならず悩みに向き合いたい、自分の苦しみを掘り下げたい人もいるから。カウンセリングの意義を深く理解されているのだと感心しましたし、うれしかったですね」

ほかにも、日向が霧島(及川光博)と圭吾(遠藤健慎)を家庭訪問するシーン(1話)では、初めは真紀子(仲間由紀恵)も入れてリビングで話しますが、「お部屋見せてもらっていいかな?」と日向は言います。「生徒と2人きりで本音を聞きたい、という提案ですね。途中で母親に阻止されましたが。体育館のシーン(1話)でも、見つけてすぐ家に知らせるところ、なんとか2人で話す場を日向は作ろうとしました。しっかり話を聞きたい日向なんですね」。

また、2話では、圭吾の死を全校に知らせる際、「ご遺族の意向を確認した上でないと周知できませんから」と轟木校長(羽場裕一)は言いました。「実際にその通りなんです。生徒の死の事実を知らせる際は、どんな風に言ってほしいか、保護者の意向をまず聞かないといけませんねと伝えていたところ、脚本にしっかり書かれていました」。

セリフだけでなく、スクールカウンセラーとしての日向の姿勢にも現れています。
「2話の葬儀の場面で、母親に“土下座してください”と言われますが、日向たちはしなかった。生徒だけでなく保護者にも寄り添いたいスクールカウンセラーではありますが、寄り添うことと、言いなりになることは、違うからです。また、3話では黒く塗られた部屋でハロウィンの飾りを見せられましたが、母親のそうした行動に日向は批判をしません。お母さんも苦しんでいることを、日向はわかっているからです。言いなりにならず、批判もせず、けれど一石を投じながら進めていく。スクールカウンセラーらしい姿勢ですね」

次回は、衣装や相談室、さらにドラマに踏み込んだお話をお届けします!

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