10月3日(火)

第390回 美作道「~大木と墓が歴史刻む道~」

美作道—みまさかみち

美作道
美作道
兵庫県を通る美作道。
古来、山陰地方と都のある畿内との往復に使われていました。
街道付近には、後鳥羽上皇が立ち寄り弓をかけ休んだと伝わるムクノキや故郷の出雲に帰る途中に亡くなった野見宿禰の墓が残ります。
美作道、そこには【歴史上の人物の記憶を刻む轍】がありました。

紹介した内容

弓の木—ゆみのき
街道が通る佐用町三日月には樹齢およそ600年のムクノキがあります。
鎌倉時代、承久の乱に敗れ隠岐に流されることになった後鳥羽上皇は美作道を通り、この地に立ち寄りました。
そのとき、ムクノキに持っていた弓をかけ休んだと伝わります。
弓の木
弓の木

道の記憶 野見宿禰の墓

野見宿禰神社—のみのすくねじんじゃ
相撲の神様として知られる野見宿禰は都から故郷の出雲に帰る途中、重い病気にかかってしまい、揖保川のあたりで亡くなりました。
亡くなった時、出雲の人たちがこの地にやってきて揖保川の河原から山の上まで石を渡して運び、立派な墓を造ったと伝わります。
野見宿禰神社
野見宿禰神社