8月9日(火)

第331回 熊野古道・小辺路「~街道に残る空海の水~」

熊野古道・小辺路—くまのこどう・こへち

熊野古道・小辺路
熊野古道・小辺路
和歌山と奈良を結ぶ熊野古道・小辺路。
高野山から熊野本宮大社へと向かうこの街道には、空海が掘ったとされる井戸が今も残っています。また近くにある大滝は、空海が彫った不動像が滝壺にあると言い伝えられ、神秘的な美しさを放ち続けています。
熊野古道・小辺路、そこには空海の加護を受けた水の轍がありました。

紹介した内容

葵の井戸—あおいのいど
高野町の大滝集落にある葵の井戸は、干ばつの時でさえ枯れたことがないと言われており、街道を通る人々の喉を潤わせています。
江戸時代に、井戸から出る水を紀州徳川家に献上したことから「葵の井戸」と呼ばれています。
葵の井戸
葵の井戸

道の記憶 空海伝承の滝

高野大滝—こうやおおたき
高野大滝は、大滝集落の名の由来にもなっている滝で、紀伊続風土記には、「水の落ちるところの岩に弘法大師不動像を刻む」と記されています。
また、江戸時代の地誌書「紀伊国名所図会」の筆者は、「織姫が糸を編んで白布をひるがえしているような滝」と表しており、はるか彼方の海に流れ込むことを示唆しています。
高野大滝
高野大滝