11月19日(火)
第189回「御代参街道~受け継ぐ手仕事~」
御代参街道—ごだいさんかいどう
滋賀県を通る御代参街道。
この街道が通る愛知郡には伝統の手仕事が残ります。優しい風合いが特徴の麻布「近江上布」や丸いガラス瓶に手まりを収めた「びん細工てまり」があります。
御代参街道。そこには、いにしえから繋がる手仕事の轍がありました。
紹介した内容
近江上布—おうみじょうふ
近江上布は大麻の手績み(てうみ)の糸が使われます。
手績みとは、麻の繊維を手で細かく裂き、結び目を作らずに繋いでいく技術で、多くの手間と時間がかかります。
糸の自然な濃淡、麻独特の風合いの近江上布は麻織物の最高級品として知られています。
いにしえの手仕事
びん細工てまり—びんざいくてまり
びん細工てまりは愛知郡愛荘町に江戸時代から伝わる工芸品です。
手まりを瓶に収める技術は秘伝で、町民にだけ継承されています。
小さなびんの口から、大きな手まりを封じ込めている不思議さと、複雑な刺繍の美しさが魅力で、丸くて中がよく見えるその姿から「家庭円満で仲良く見える」と、縁起物として慶事の引出物等に利用されています。