1月22日(日)
ご意見ピックアップ
『カンテレ通信』では皆様からのご意見をお待ちしております。番組でご意見が採用された方には、月曜よる10時放送のドラマ『罠の戦争』の特製グッズを差し上げます。
『カンテレ通信』 (メール/男性/60代)
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出演者の方が「ハードルが高い」の事を「敷居が高い」と言っておられましたが、明らかに誤用でした。放送局にあっては言語を大切にするように、本人に任せず原稿校正者を置いてほしいと強く希望します。放送が言語に与える影響力を鑑みるようにお願い致します。
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アナウンス部の回答
ご指摘の通り、本来、「敷居が高い」という言葉の意味は「不義理または面目ないことなどがあって、その人の家に行きにくい」ことであり、「高級すぎたり、格が高かったり思えて入りにくい」という意味ではありません。しかし、文化庁の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で使用する人が大きく減少し、誤りとされてきた意味で使用する人が増加しています。また、主な国語辞典の中にも本来の意味に加えて、この新しい意味を認める辞書も出てきていて、完全に「誤り」とは言えなくなっているのが現状です。アナウンサーは、この言葉を、本来の意味でしか使用しませんが、今回ご指摘があった点は、台本ではなく、ゲストによる自由な発言であったため容認しました。
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林アナからの補足説明
「文化庁の国語に関する世論調査」で、「敷居が高い」についての調査結果が示されたのが平成20(2008)年度で、●本来の意味で使う人が、42.1%、●今回の出演者のように「入りにくい」の意味で使う人が45.6%と、僅かながら新しい使い方が、本来の意味で使われる割合を上回りました。さらに年代別で見ると、40代を境に50代以上は本来の意味で、30代以下では「高級過ぎたり上品過ぎたりして入りにくい」を選んだ人が多くなっていました。
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コメンテーターから
わかぎゑふさん
ご意見の方がおっしゃっていること、とてもよくわかりますし、自分も脚本を書くときはすごく、時代背景がある場合には特に言葉には気をつけますけど。ただ言葉って日々、変化していくものなので、「そこまで言わなくても…」と、本来の意味が(現在では)変わってきているとも思うので。
佐藤卓己さん
文化庁の国語に関する世論調査は、新聞などでも取り上げられて私も気にしながらよく見ています。ただ、こうした調査の存在そのものが、国語が生き物であって変化するということを意味しているのだと思いますね。そう考えると時代状況に応じて意味が変わっていくのも、それほど異常なことではない訳です。さらに言えば正確に意味が通じるかどうかが一番大切ですからこうした(カンテレ通信のような)番組で、意味の変化を紹介していくことが、むしろ重要だと思いますね。
カンテレACT
https://www.youtube.com/watch?v=QJaIgfNTytk
インフォメーション
次回予告
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『カンテレ通信』は皆様のご意見をお待ちしています。
次回の『カンテレ通信』は、2023年2月19日(日)あさ6時30分放送です。