
6月21日、阪神競馬場で行われたしらさぎステークス(GⅢ)は、7番人気のエルトンバローズが直線で力強く抜け出し、23年毎日王冠以来2年8か月ぶりとなる重賞3勝目を手にした。手綱を取った松若風馬騎手は初コンビながら落ち着いたレース運びで勝利へと導き、与えられたチャンスを結果で証明した一戦となった。
■「しっかり結果を出せてよかった」──チャンスに応えた実感と感謝
「こういうチャンスをいただいて本当にありがたいと思いますし、しっかり結果出せてよかったなと思います」。勝利直後、松若騎手の言葉には、責任を果たした安堵と充実感がにじんでいた。

今回の勝利は、これまで支えてくれた陣営との関係性の中で生まれたものでもある。 「杉山晴紀先生には若い頃からずっとお世話になっていたので、本当により嬉しい一勝やなと思います」と語るように、単なる重賞勝利ではなく、積み重ねてきた努力が結実した一戦だった。
■「切り替えて道中溜める競馬を選択」──柔軟な判断で掴んだ勝機
レースは思い描いた形とは違う展開だった。スタート後は本来想定していた好位ではなく、中団やや後ろの位置取りに。「もう少し前で競馬したかったんですけど、前半進みが悪かったので切り替えて、道中溜める競馬を選択しました」と振り返る。

さらに馬場コンディションも読みづらい中、「もう内は残っていないと思っていましたし、枠も良かった」と判断し、直線では外から進路を選択。「最後はとにかくしのいでくれという気持ちで追っていました」。その言葉通り、エルトンバローズは最後まで粘りを見せ、接戦を制した。状況に応じた柔軟な判断が、勝利を引き寄せていた。
■「乗りやすくて操縦性がいい」──初コンビで感じたエルトンバローズの強み
初めて手綱を取ったエルトンバローズについて、松若騎手はその乗り味をこう表現した。「競馬が上手で、乗りやすくて、操縦性がいいところがこの馬のいいところ」と、そのポテンシャルに確かな手応えを得た様子だった。

「天候も悪かったですけど、足を運んでいただいてありがとうございます」と声援を送ってくれたファンに感謝を伝え、「今後も夏競馬をもっと盛り上げていきたいと思います」と前を向く。重賞戦線で結果を残した人馬が、この先どんな走りを見せていくのか――今後の動向に注目が集まる。