【宝塚記念】「天国から松本会長が降らしてくれた」武豊騎手×メイショウタバル、直前の大雨を味方に史上3頭目の連覇達成
06月15日 07:00

6月14日、阪神競馬場で行われた宝塚記念(GⅠ)は、2番人気のメイショウタバルが直線で先頭に立つと、そのまま力強く押し切り、春のグランプリを制した。父ゴールドシップ、クロノジェネシスに続き、史上3頭目となる連覇を達成。手綱を取った武豊騎手は、直前の大雨で重馬場へと一変するコンディションの中でも冷静にレースを組み立て、勝負どころを逃さない判断で勝利を引き寄せた。先週の安田記念に続くGⅠ連勝で、最年長GⅠ勝利記録も更新する会心の一戦となった。

■「嫌な気持ちではなかった」──大雨を前に感じた後押しと連覇の実感

「いや、もう嬉しいですね。本当に嬉しいです」。宝塚記念連覇を達成した直後、武豊の口から出た言葉はシンプルだったが、その一言に確かな重みがあった。 レース直前、阪神競馬場には突如として激しい雨が降り出したが、「嫌な気持ちではなかったですね。おそらく天国から松本会長が降らしてくれたのかなと思いました」と振り返る。

重馬場を得意とするメイショウタバルにとっては、まさに恵みの雨だった。刻々と変化するコンディションの中でも、そこにあったのは不安ではなく、どこか背中を押されているような感覚だった。 天国の松本会長がもたらした雨を味方に、人馬はそのすべてを受け止めるように、堂々と先頭でゴールを駆け抜けた。

■「今日が一番、馬の状態と強さを感じた」──仕上がりが引き出した理想のレース

道中はコスモキュランダがハナを切る展開となり、武豊騎手は無理せず2番手を確保。「競馬なんで何があるかわからないので、いろいろ柔軟に考えて乗ろうと思っていました」と振り返るように、状況に応じた対応を前提にレースへ臨んでいた。 「2番手で馬も我慢してくれていい形だったので、非常にいいリズムで走ってくれました」。その言葉通り、メイショウタバルは終始スムーズに運び、理想的な形で直線へと向かう。

「昨年から乗せてもらってますけど、今日が一番馬の状態とか強さを感じました」。直線ではクロワデュノールの追撃を受ける厳しい展開となったが、「今日はやめてくれという気持ちで追っていました」と振り返る激しい攻防の中でも、最後まで脚色は鈍らなかった。ベストの状態にあった馬の力と、流れに応じた柔軟な判断がかみ合い、連覇という結果につながった。

■「胸を張ってフランスへ」──連覇の先に見据える世界最高峰の舞台

この勝利で武豊騎手は宝塚記念連覇に加え、二週連続GⅠ制覇を達成。 「ありがとうございます。ようやくピークが来たみたいで遅咲きでした」と笑いを交えて振り返りつつも、その表情には確かな充実感がにじんでいた。 今後については「胸を張ってフランスに行けると思います」と語り、さらなる大舞台を見据える。

連覇を果たした人馬が次に挑む舞台は、日本競馬の悲願・フランス凱旋門賞(G1)。 世界最高峰の舞台で、人馬が描く夢の続きとは――その挑戦から目が離せない。

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