【日本ダービー】「自然と涙がこみ上げてきた」松山弘平騎手がロブチェンと掴んだ頂点の景色
06月01日 07:00

5月31日、東京競馬場で行われた日本ダービー(GⅠ)は、皐月賞馬・ロブチェンがゴール前の大接戦を制し二冠を達成。3歳世代7944頭の頂点に立った。17番枠という厳しい条件を乗り越えて掴んだ栄冠。手綱を取った松山弘平騎手は11度目の挑戦にして初の日本ダービー制覇を成し遂げた。引き揚げてくる途中、「自然と涙がこみ上げてきた」と語ったその言葉が、この一戦の重みと、人馬が見た“頂点の景色”を物語っていた。

■「信じられない気持ち」──頂点の景色に自然とあふれた涙

「まさか松山弘平がダービージョッキーになるなんて、信じられない気持ちです」。 ロブチェンとともにゴールを駆け抜け、大観衆が待つ“頂点の景色”を目にした瞬間、その光景に思わず目を奪われたという。 「自分でも思っていなかったんですけど、自然と涙がこみ上げてきました」。引き揚げてくる途中であふれた涙は、抑えきれない実感の表れだった。

支えてくれた関係者、そしてスタンドから声援を送ってくれたファンへの感謝も、真っ先に口をついて出た。「今日、ロブチェンと僕を応援してくださった方々に、心から感謝していますし、逆に“おめでとう”と言いたいですね」。日本ダービーという特別な舞台で手にした称号は、松山にとって喜びと感謝が入り混じる、かけがえのない瞬間となっていた。

■「最後に脚を使えると信じて」──17番枠から導いた勝利の判断

厳しい条件の中でも、ロブチェンはその力を証明した。17番枠からのスタートは五分。レース前に描いていたよりもポジションは後ろになったが、松山は慌てなかった。 「もう少し前で流れに乗りたい気持ちはありましたが、枠の分だけ後ろになりました」と振り返りつつ、「そこで切り替えて、最後に脚を使えると信じて乗りました」と語る。

道中は中団でしっかりと脚をため、直線では外から一気に伸びてゴール前の大接戦を制した。 「最後、着差はわずかでしたけれども、勝ち取ってくれて。本当にロブチェンの強さだなと思います」。人馬の信頼と冷静な判断が、ダービー制覇という最高の結果を引き寄せた。

■「これで終わりじゃない」──二冠の先に見据えるもの

二冠の懸かる大一番を制し、大きな重圧から解放された松山騎手の視線は、すでに次を向いていた。 「正直、プレッシャーもありましたけど、こうして強いロブチェンを見せることができてホッとしています」。 安堵の表情を浮かべながらも、「とにかく無事にいってほしいですし、これで終わりじゃないので、次に向けて一緒に頑張っていきたい」と続ける。

その言葉には、勝利の余韻に浸るだけではない覚悟がにじんでいた。 3歳世代の頂点に立った人馬が見据える未来とは――その歩みに、自然と期待が高まる。

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