【愛知杯】アイサンサンが驚異の二の脚で重賞V! 幸英明騎手「1回前に出られたが、よく差し返してくれた」
03月23日 07:00

3月22日、中京競馬場で行われた第63回愛知杯(GIII)は、幸英明騎手が手綱を取るアイサンサンがハナを奪い、最後は際どい追い比べを制して見事に重賞制覇を飾った。 この勝利は、開業したばかりの橋田宜長調教師にとって嬉しい重賞初勝利。さらに、幾多のケガを乗り越えてきた幸騎手自身にとっても、50歳での「JRA重賞50勝目」というメモリアルな一戦となった。レース後のインタビューでは、ゴール前の激戦と、勝利への率直な思いが語られた。

■「スムーズにハナへ」展開の利と、驚異の差し返し

レースはアイサンサンが先手を主張する展開となった。道中のペースについて幸騎手は、「2、3番手でもいいかなと思っていたんですが、ゲートも速かったですし、内から主張してくる馬もいなかったので、スムーズにハナに行けたと思います」と振り返る。

勝負の直線では、外から並びかけてきた馬との激しい叩き合いに。「一瞬、外の馬の勢いの方が良かったので、あとはどこまで粘れるかなという感じで追っていました」と明かす通り、一度は相手に前に出られる苦しい展開だった。しかし、そこからアイサンサンが驚異的な勝負根性を発揮。「もう1回盛り返してくれて、本当に頑張ってくれました」と、最後まで諦めなかった相棒の粘り強さをねぎらった。

「前もちょっと流れている感じだった」と全体のペースを読み、状況を見ながら仕掛けのタイミングを測っていたという。その判断が見事に的中し、直線に向くと持ち前の末脚が爆発。「直線向いてからの反応は素晴らしかったんで、脚が速かったですね」と、前線の接戦を一気に飲み込んだ走りを評価した。

■新厩舎へのプレゼントと、ケガを乗り越えたベテランの「重賞50勝」

今回の勝利は、開業したばかりの橋田宜長厩舎に贈る大きな重賞初タイトルとなった。幸騎手も「本当に良かったです」と安堵の表情を見せる。 さらに自身にとっても、昨年からの度重なる負傷からの復帰を果たし、50歳で迎えた重賞50勝目という大きな区切りとなった。

「節目の数字はあまり考えていなかったんですが、ちょっとケガが続いて心が折れていました」と、ベテランは苦しかった胸の内を正直に吐露する。それでも最後は、「またこうして勝たせていただいて、これから頑張ろうという気持ちになっています」と、静かな口調の中に確かな前向きさをにじませた。苦難を乗り越え、再び前を向いた名手の手綱さばきに、今後も注目が集まる。

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