
3月15日、皐月賞トライアルの第75回スプリングステークス(GII)が中山競馬場で行われ、8番人気のアウダーシア(津村明秀騎手)が後方からの見事な差し切りで重賞初制覇。好時計1分46秒0で駆け抜け、本番への優先出走権を獲得した。未勝利戦を勝った直後の挑戦で大きな勲章を手にしたポテンシャルとレースの勝因について、今年重賞4勝目と好調な津村騎手が振り返った。
■馬場を読んだ好判断。リズム重視から「長くいい脚」を引き出す
未勝利戦からの一気な相手強化となった今回、津村騎手は馬の気性を考慮したレース運びを心掛けた。「まだちょっと几帳面で幼いところがあって、未勝利を勝ってからの重賞だったので、とりあえず前半はリズム重視で行きました。持ち味である長くいい脚を存分に使わせたいなと思って乗りました」と、序盤の意図を明かす。

勝負を分けたのは、3コーナー過ぎからの動き出しだった。事前のプラン通り早めに動いた判断について、「今日も前がなかなか止まらない馬場だったので、それを意識して3コーナーを過ぎたらもう早めに上がっていこうという気持ちでいました」と振り返り、当日のトラックバイアス(馬場傾向)を冷静に読んだエスコートが勝利を呼び込んだ。
■速い時計への適性と、秋を見据えた今後の成長曲線
勝ちタイムの1分46秒0という好時計についても、津村騎手は「スローの切れ味勝負よりは速い時の方が対応できる馬なので、その辺も向いたかなと思います」と、レースのペースがアウダーシアの持ち味に合致したと分析した。

今年自身4度目の重賞制覇と絶好調だが、「いやもう、本当に乗せてもらっている馬が頑張ってくれていることに尽きると思います」と謙虚に語った津村騎手。皐月賞の優先出走権を手にした大器の今後については、「本当に背中はいい馬ですけど、まだまだこれから芯が入ってくるなっていう感じなので、秋に向けてはもっと良くなると思います」と展望を語り、さらなる成長に期待を寄せた。