「私には五輪だけがない」30歳・松田瑞生が語る“陸上人生の最終章” 大阪国際で4度目Vへ
01月23日 14:00

2024年ベルリンで2時間20分42秒の自己記録をマークしながらも、世界選手権東京大会の代表を逃した松田瑞生(30=ダイハツ)。しかし、彼女の視線は既に先を見据えている。 見据えるのは2028年ロサンゼルス五輪。 「なにわの女王」として愛され、数々のドラマを生んできた彼女も30歳を迎えた。自身が「陸上人生の最終章」と位置づける戦いが、相性抜群の地元・大阪から始まろうとしている。 大会最多タイとなる4度目の優勝、そして自己記録更新を狙う松田が、現在の心境を独占インタビューで語った。

■「陸上人生の最終章」後輩たちの見本であるために

前回大会は7位。悔しさを味わった大阪の地で、松田は再びスタートラインに立つ。30歳という年齢は、アスリートにとって一つの分岐点だ。今の自身をどう捉えているのか。 ――今、年齢は30歳ですが、心境の変化はありますか? 松田: 年月が経つのは早いなと思いますけど、「よくここまで頑張ってきたな」と自分でも思います。私の中ではもう、陸上人生の最終章が始まっているなと感じています。 松田:最近は私に憧れてチームに入ってきてくれる選手も増えてきました。そういう後輩たちが、表舞台に立っている「松田さん」だけじゃなく、裏側でどういう風に努力しているのかを見た時に、「やっぱり見本となる選手じゃないとダメだな」と強く思うようになりましたね。

■唯一の心残り、それは「オリンピック」

世界選手権には3度出場(2017ロンドン、2019ドーハ、2022オレゴン)。実績は十分なはずだ。それでも彼女を突き動かす原動力は、まだ手にしていない「たった一つの栄光」にある。 ――世界選手権には何度も出場していますが、やはり五輪は特別ですか? 松田: 世界選手権は出ているのに…。そうなんですよ。(周りからは十分だと言われるかもしれないけど)オリンピックだけじゃないですか、私が出来ていないの。「オリンピックだけ」なんですよ。 もうそれ(五輪出場)が叶ったら、私、何も心残りなんてないじゃないですか。あの一握りの代表に入る難しさ、過酷さ……そういうのはすごく感じています。

松田: でも、そうやって目標に向かって頑張る自分というのは、これから先なかなか経験できないことをさせてもらっていると思います。自分が思いっきり挑戦できるこのタイミングを大切にしたいですね。

■「私の夢」始まりの地・大阪からロサンゼルスへ

2年後のロサンゼルス五輪へ。その道のりは決して平坦ではない。だからこそ、松田は「始まりの地」である大阪国際女子マラソンにこだわった。 ――ロサンゼルス五輪は、松田選手にとってどんな存在ですか? 松田: 夢、ですね。「私の夢」です。 初マラソンもそうですし、マラソンで初めて世界選手権の切符を掴んだのも、全てこの大阪なんですよ。だからこそ、大阪にはこだわっているのかなとも思います。

――やはり地元・大阪の大会は特別ですか? 松田: 大阪国際って、本当に(観客や応援が)温かいんですよ。いろんな大会に出てきましたけど、関わってくれる人たち、サポートしてくれる人たちの温かさを一番感じる大会は、やっぱり大阪国際です。 この1年間、この大阪で結果を残すために頑張ってきました。「自己記録で優勝」というのが今回の目標です。だから、この大阪を(夢への)始まりにしたいって思いますね。

■最終章の幕開けを見逃すな

誰よりも大阪を愛し、大阪に愛されたランナー、松田瑞生。 「オリンピック出場」という唯一にして最大のピースを埋めるため、彼女の集大成とも言える走りが期待される。 松田にとっての『陸上人生最終章』。 その幕開けとなる号砲は、2026年1月25日、ひる12時15分に鳴り響く。

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