インタビュー

中本慎之助役 渡部篤郎

中本の“悪”はエンターテインメントに必要な“悪”。
お客様に喜んでもらえるためだけに、現場に臨んでいます。

手段を選ばない冷酷非道な警察キャリア、警視庁刑事部長の中本慎之助を演じる渡部篤郎さん。現場のみんなに気軽に声をかけてくれる普段の心遣いとは打って変わって、ドラマの中では“黒幕”ぶりを貫徹しています。中本を演じる上で徹底していることや、ドラマの魅力など聞きました。

中本を演じる上で大事にしていることは何でしょうか?

中本には、残念ながら(人間的)魅力がないですねぇ(笑)。“悪”ですからね。ご覧頂いているお客様にも感情移入してもらわなくていい立ち位置です。でも、エンターテインメントとしては必要なキャラクターだと思う。僕は、基本的にエンターテインメントであることは大事にしていますから、そこを徹底してやれるようにしています。原作の韓国ドラマが素晴らしかったので、それをきちんとリスペクトして、日本版として僕らは今、挑んでいる。作品に流れるものを踏襲する使命がまずあって、あのテンションでやることがひとまずの及第点。そのうえでいかに自分に与えられたものをやり遂げるか。与えられたものをちゃんとイメージ通りに伝えるのも、なかなか難しい作業ですから。撮影スタッフや共演者と共に、いつもそのことを考えながら現場に臨んでいます。ほかの余計なことは考えていないんですよ。

演じる上で意識されることは?

本に書かれていることを忠実にやることですね。だから、意識とか計算とか、思い入れもしないというか……。僕が個人的にこねくり回しても仕方がないから。本に書かれていることが全てで、一番大事。監督が満足いくように演じるだけです。

ドラマの面白さをどこに感じますか?

ドラマの面白さ、良い悪いは全てお客様が判断することだと思っています。周りの声、ですよね。この作品に関しては、すごく面白いと言ってくれる声を聞きます。それでまず成功じゃないかと。僕の喜び、やりがいというのは、お客様がどう喜んでくれているか、それだけです。視聴率が高いと現場のモチベーションが上がるとよく言うけど、低くても現場のモチベーションはありますからね。ただ、ただ、本当に、お客様がこのエンターテインメントをどう見て下さるのか、楽しんで下さっているのか、気になるのはそれだけです。

視聴者層は幅広く、中高年の男性からの反響も大きいようです。

そうですか。まあ、子どもはあまり見ないかな(笑)。

後半への予告をお願いします。

このドラマ、わかりづらいといえば、わかりづらいところがあるじゃないですか、ストーリー的に。そういう声も聞いていました。でも、だんだん後半に入って、「逆算」して見ていけるようになってきましたよね。はじめから見て下さっている方にとっては、最初わかりづらかった部分の真相が見えて来て、ああ、なるほど、そうつながるのかと。悪の枢軸はここにあったのかと。まだ言えないことも色々あるのですが……、だんだん見えてきたんじゃないかと思います。僕としては、最後までしっかりと原作をリスペクトしながら、お客様に面白いエンターテインメントをお届けできればと思います。

ここに無線機があります。いつの時代の、誰と、つながっていると思いますか?

“ジジイ”の自分と話してみるのが楽しそうですね。無線機とか、トランシーバーとか、子どもの頃は遊んでいましたよね。話したい人は特にないけど、でも、話せるんだったら、もっと先の自分がいいかな。色んなこと、聞きたいよね。僕は幸せに生きているから過去は一切思わない、これから生きていく先のほうが気になる。僕はいつ辞められますか?とか(笑)。年代的にそろそろ考えたりしますから。

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