インタビュー

三枝健人役 坂口健太郎

健人の感情の言葉が僕の口から出るとき、
一番彼の心が表現できる“理解者”になりたいと思います。

主人公の三枝健人を演じる坂口健太郎さん。クラインインして以来、「毎日『シグナル』のことしか考えていない感じ」と連ドラ初主演となる本作に“どっぷり”の様子。作品や役への思いをじっくりと聞きました!

クランクインからここまでを振り返って、感想はいかがでしょうか?

以前に何本か作品を掛け持ちした時期もありますが、わりとパッと切り替えることは得意な方でした。今は、撮影が終わって家に帰って一息ついても、どこか自分の中に健人が残っている感じがします。頂いた役について頭のどこかで考えるのはいつものことですが、今回の健人は、その比重が大きいです。エネルギーをすごく使う役だから、ですかね。

どのようなシーンで特にエネルギーを使いますか?

体力的には、1話のクライマックスのどしゃ降りのシーンの撮影などでしたが、精神的、気持ち的には、短くてもエネルギーをすごく使うシーンがあります。まだ先の話なので詳しくは伏せますが、例えば、電話がいきなり切れて「どうしたんですか!?」と相手に呼びかけるだけのシーン。瞬間的に自然と声が大きくなったし、「ちくしょう……!」と本気で心で感じました。それは、健人の中に、第二のお兄ちゃんを作りたくない、第二の綾香ちゃんを作りたくないという思いの原動力があるからではないかと。健人は幼い頃に、兄が自ら命を絶つ原因となった事件や、友達だった綾香ちゃんの誘拐殺人事件を経験しているから、自分の近くでそういう存在を二度と作りたくないという思いがとても強い。だから、そういう気持ちで演技した日は、短いシーンなのにどっと疲れたなあ、と。甲本(雅裕)さんとも現場で話したんですけど、「この作品はむちゃくちゃ疲れるよね。だけど楽しいんだよね、疲れるけどね」って。全員の熱量が非常に高い現場です。

第1話では2010年までの時間が描かれました。演じるうえで意識されたことは?

2010年の健人は、2018年より若さを求められるし、完成し切っていない未成熟さが目に見えて分かるようなお芝居を監督からも求められました。あそこまでの怒気が出る健人の気持ちはどういうものなのか、考えました。まだまだ独りよがりで、自分の頭の中だけの理論で進めているのが、2010年の健人ですね。

無線機だけでつながる大山(北村一輝さん)とのバディ感は、どのように出したいですか?

前半の今はまだ、どうして無線機から声が聞こえて来るのか、健人にも分かっていないし、「1997年の事件って何言ってるんだ、コイツ?」とか思っている。映像にも時代のギャップは出ているから、ドラマを見る皆さんも「何だ、これ?」と思っているかもしれませんよね。でも、これが過去からの通信だとわかって、なおかつ、1997年、2010年、2018年という時代の差を超越して、一つの事件を追う2人の刑事の姿として見せていければと思います。時間的ギャップを一切超えて、健人と大山が同じ瞬間を生きているようにお見せしたいと思っています。

そのために北村さんとコミュニケーションなどは?

別々に撮っているので現場はなかなかご一緒できませんが、僕なりに北村さんにどんどん近づきたいと思っていて…。役同士は絶対に会わない関係かもしれないけれど、僕は北村さんとコミュニケーションを取って一緒の瞬間を生きる芝居にしたいなと。北村さんにも「2018年の撮影はどんな感じ?」とか聞かれます。お互いにそれぞれの時代の情報を交換している感じでしょうか。

健人にシンパシーは感じますか?

健人が経験した過去が僕にはないから、理解しようと努力はできても、そのままにはなれない。であれば、彼(健人)が持つ熱量…この言葉を僕はこの作品でよく使うのですが、それを映し出して表現できる者でありたいです。彼の一言、一つの動作に対してよく考えなければ、と思っています。一見クールで冷静な健人ですが、内側は熱い。桜井(吉瀬美智子さん)や山田(木村祐一さん)に強気な発言をするのはある種の防衛本能だったり、高飛車な発言をして自分の弱い部分を隠す感じとか、分かる気もします。そういう、見た目と本人の内面にギャップがある点は、僕も似たような感じかも……。分かると思うことがありますね。

今後、健人をどのように演じたいですか?

どんな小さな場面でも、健人の心の機微を細かく見せなきゃならないと思っています。テレビドラマだから“ながら見”もあるでしょうが、聞こえてくる声に惹きつけられてチラッと目をやったらそのままのめり込んでしまう、そんな風な芝居をしなければと。2018年現代の健人になったら、2010年よりもっと大人で、秘めた強さも増している。僕は、健人の一番の理解者になろうと思います。彼の感情の言葉が僕の口から出るとき、一番に彼の心を表現できている者でいたいな、と。演じるうえでは、僕が演じる健人がどう見られているかも俯瞰していたいと思います。 これからの健人を、物語の展開を、どうぞ楽しみにしていてください!

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