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2019年3月14日(木)

新実のハッケン!「京都発!カスタマイズ『缶詰』で地方活性!」

〈京都・中京区 錦市場商店街の近く〉

新実アナ「京都にある、地方を救う缶詰とは一体どんなものなのか…『カンナチュール』さん。缶詰が並んでいる!』

店内に並ぶのは、100種類近くの缶詰。さらに見てみると…

新実アナ「『真鯛のアクアパッツァ』!これは缶詰ですか?これ。値段あっていますか?松葉ガニ1万円?これも缶詰!?」

『カンブライト』代表取締役・井上和馬さん(40)「(Q .イメージしていた缶詰とは違うんですが…)ここにある、ほとんどの缶詰が私たちが企画・開発・製造まで手がけたプロデュース商品となりますので。」

井上さんの前職は、IT企業で活躍するシステムエンジニアでした。5年前に、以前から興味のあった「食」の仕事をするため、15年勤めた会社を退職。世界に誇れる日本の食を残すため、そして農業や漁業など1次産業を豊かにするために何かできないかと、目をつけたのが…『缶詰』だったんです。

缶詰は、常温で平均3年保存が可能。ここに地方の食材を詰めて、特産品やお土産として活用ができるのではと考えた井上さん。この松葉ガニの缶詰も、京丹後の松葉ガニをお土産にできる方法はないか?との依頼に答えたもの。この中に、平均1万円以上する松葉ガニ1匹が入っています。

井上さん「せっかくなので、松葉ガニ1万円食べてみますか?100個しかない限定のものですけど特別に。」

恐れ多くも食べさせていただくことに…

新実アナ「(缶を開ける)空気が入りました。わお!ぎっしり!ぎゅうぎゅうに詰まっています。」

井上さん「脚と味噌と腹の部分と全部1匹分入っています。」

新実アナ「そりゃ、1万円しますよね。(1口食べて)うまみがギュ!ってなっていますね。」

井上さん「普通のカニの缶詰は、脚だけとか味噌だけとかが多いと思うんですけど、私たちは1日あたり100個200個という単位で作るので、1個1個にカニ1匹分を入れるという手作業を前提とするので、”小ロット”だからこそできる缶詰なんです。」

通常、缶詰を工場で製造するとなると、最低でも1万個からと言われています。その為、農業や水産業に関わる人が自ら缶詰を作ろうと思ってもコストと大量の材料が必要で、簡単には作ることができないのです。しかし、カンブライトではショップの奥に設けたラボで、缶詰を100個から手作業で作ることができます。テスト販売を行ってから商品化へという、誰でも缶詰製造にチャレンジできるシステムを作りました。

これまでに、京丹後の名物『へしこ』を食べやすいようにハーブと合わせた『オイル漬』けや、サイズ違いでB級品となった広島の名産『カキ』を、なんとペースト状にして加工した旨味たっぷりの、まるでかにみそのような『かきみそ』。そして、B級品のトマトを活用し、プロの料理人のカレーと合わせた『トマトカレーペースト』。ここに使われているのは、京都・山科で80年続く「うつみ農園」のトマトです。缶詰製造を依頼した3代目の内海彰雄さんは…

『うつみ農園』代表・内海彰雄さん「農業の中でも”食品ロス”という言葉が使われるようになってきて、そういうところに目を向けてもらえるような意味も込め開発しました。缶詰に加工すれば、普段は安く売ったり廃棄していたものをA級品と変わらない、もしくはそれ以上の価値のある形に活用できるんです。」

冷凍でストックし、在庫が溜まった時にまとめて工場へ運ぶため、生産に無理もありません。女性客や子供からも大人気のヒット商品となりました。

内海さん「缶詰に形を変えることで搬送することが容易になったり、期限とか保存方法などに縛られなくなりました。今までにない販路も開けますし、いいことだなと思っています。」

新実アナ「具体的にこのビジネスに動こうと思ったきっかけは?」

井上さん「この会社を作ってから、初めて缶詰がどうやって作るのかということから始まり、学びに行って缶詰ってこうやって作るんだということがわかりました。テストいっぱいしてから小さく食べていただいて、ゆくゆく大きくするというのはソフトウェアの開発の手法。それをそのまま持ち込みました。」

わずか5坪ほどの「小さな缶詰工場」もIT企業時代のノウハウを活かしたもの。この中では、どんな作業が行われているのか?缶詰作りを実際に体験させていただきました。今回作るのは、新商品として試作中の『酒粕』と食材を合わせた缶詰。この酒粕という食材を選んだことにも理由があるそうで…

『カンブライト』生産担当・金山茂雄さん「今、酒を絞る時期なんですけど大量に余るんですね、酒粕が。その使い道というのをどうしたら良いかという相談を受けていました。各地域には、美味しい地酒があり、そこの地酒とそこの美味しいものを合わせれば、すごく良い商品ができるのではないか?というところからヒントを得ました。」

新実アナ「酒蔵は大体、全国にありますもんね。地場の食材とマッチしやすそうですし。」

まずは、酒粕と調味料に漬けた鶏肉とカキをうまみをアップさせるために、蒸すところから始まります。蒸した後は、炙って香り付けをします。そして1つひとつ計りながら手作業で缶の中に詰めていますく、とても時間のいる工程です。そして、いよいよフタをして缶の中を真空に。

井上さん「今、空気を抜いている状態。中を真空に近づける状態にして巻き締めます。」

新実アナ「すごい!できた。」

最後は缶を120℃で殺菌すれば缶詰の完成。通常は機械のオートメーションで行う作業を全て手作業で。とても手間暇のかかった缶詰なんです。出来上がったもの試食。

新実アナ「噛めば噛むほど、味がすごく濃い。」

井上さん「日本酒とこの缶詰をおつまみにしたセットで販売できると、地方のいい特産品になるかなと思っています。」

新実アナ「これなら全国でいけるぞ!と。」

現在、月に数十件の依頼があり、最近では台湾など海外からの依頼もあるんだそうです。

新実アナ「今後の目標は?」

井上さん「加工場自体をパッケージ化して、コンテナの中に置いてあげれば、すぐ作れますよ!という提案ができます。加工場自体を1パッケージにして、設備とかマニュアルとか僕たちの研修など、全部セットになったものを地域に増やして、全国で300カ所に増やしたいですね。」

新実アナ「地方を救うどころか、生まれ変わらせるかもしれない可能性が詰まっていますね。」

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