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2019年2月6日(水)

イマドキFILEセンニュウ「大量廃棄はNO! 恵方巻き”売り切り”大作戦」

「今年も種類豊富に揃えていますよ~。どうぞご覧ください。いらっしゃいませ!」

過熱している『恵方巻き』商戦。最近では、恵方巻が多種多様に変化し、中には1本1万円近い最高級の巻き寿司も登場。そんな中…

店長「廃棄ロスとか問題ありますので…」

近年、問題になっている恵方巻きの”大量廃棄”問題。農水省は1月、業界団体に対し『需要に見合った量を生産して販売すること』などを求める文書を出しました。各社、売り方を見直す動きが出てきている中、今年の恵方巻き売り場はどのように変化しているのでしょうか?その舞台裏に”センニュウ”。

節分を6日後に控えたこの日。大阪・十三に本社がある「がんこ寿司」では、およそ40店舗の店長が集められ、今年の恵方巻きに関して”ある指針”が伝えられました。

『がんこフードサービス』事業部長・松本晃雄さん「皆さんご承知の通り、いかにロスをなくすか。おいしいものを食べて頂くことと、ロスの削減というところで、いかにロスの低減をするかですね。」

『がんこ寿司』でも、1番の課題となっているのが”廃棄ロス対策”。

松本さん「うちもロスが出ると利益が下がりますし、当日は寿司職人がたくさんいますので、ロスを出さないように販売の状況に応じて”追加巻き”をしていきます。」

今年、がんこ寿司では7種類の恵方巻を販売。最近までは、その多くを作り置きしていましたが、寿司店の強みを生かして廃棄ロスを防ぐ方針をとりました。

大阪・天満橋の複合施設の地下にある『がんこ寿司・天満橋店』。毎年、恵方巻の売り上げ上位を誇る人気店ですが、廃棄ロス対策以外にも”ある問題”に直面していました。それは、節分の日が「日曜」であること。天満橋は、平日はサラリーマンたちで賑わいますが、土日は極端に人が減り、節分本番は集客が見込めないのです。

店長・尾形章吾長さん(34)「金曜日に関してはサラリーマンが多いので、天満橋店では2月1日の金曜日にやっていきたいと思っています。」

オフィス街にある天満橋店では、”先取り”して恵方巻きを楽しんでもらおうと、今年は『フライング巻寿司』と題し、節分の2日前から販売することを決めました。

尾形店長「去年の巻寿司の売り上げが計911本売っています。今年の目標は、(節分が)日曜ですけど(去年と)同じぐらいか、950本を目指して宜しくお願いします!」

売り上げ目標は、ロス削減のため去年とほぼ同じ数値。2月1日金曜の店頭販売では300本をさばくことが目標です。果たして、フライング巻寿司作戦はうまくいくのでしょうか?

一方こちらは、JRの駅構内にある『がんこ寿司・JR神戸駅店』。今年の節分に向けて、店長が神戸駅店オリジナルの恵方巻きを作っていました。その素材は「肉」。

店長・宗田久嗣さん(32)「これは、黒毛和牛カルビ巻きです。うちはファミリーのお客さんが多いので、子供が好きなものを巻けたらいいなと思って作った商品です。」

『天満橋店とは対照的に、付近にアミューズメント施設が点在している『JR神戸駅店』は、日曜に節分を迎えるため今年は絶好のチャンス。割り下で甘辛く味付けした「すき焼き巻」と「カルビ巻」で、ファミリー層をつかむ作戦です。

宗田店長「他にもない巻き寿司でうちの自信作なので自信はあります。絶対売り切ります!」

2月1日金曜日、天満橋店では『フライング巻寿司』販売の日を迎えました。オフィス街にあるこの店にとっては、事実上の本番なのですが…

店員「少し早い恵方巻を販売しております。お昼の食事にいかがですか?」

女性客「ねぎとろ巻き1つ。」

ぽつぽつ売れてはいきますが、売れたのは5時間でわずか16本。このペースでいくと、300本という目標に届きそうもありません。

尾形店長「ここからです。ピークが来るとしたら夕方4時くらいなんで(店頭)は。自信はあります。」

時刻は午後5時。店頭販売に苦戦している天満橋店。サラリーマンの帰宅ラッシュの時間帯を狙い、ビラ配りで挽回したいところですが…

尾形店長「全滅やぁ。やばい。」

男性客「日曜もやってます?もう1回来てもいいですか?ちょっと(節分には)まだ早すぎるわぁ」

さすがに、2日前の販売は少し早かったようです。

尾形店長「日曜が節分ということもあるので、食べるとか買うとかということに対して、お客さんも『まだ早い』とかあったので、今日はいい勉強になりました。」

(店頭販売で)300本を目標にしていましたが、結局、売れたのは35本。残った恵方巻は、従業員に配るなどして大量のロスは防いだものの、曜日に打ち勝つことはできませんでした。

節分の日当日。JR神戸駅店では、前日の深夜から800本の恵方巻きを作る作業が行われていました。

宗田店長「何としてでも、1300本だけは巻いた分は絶対売り切る!」

去年、廃棄ロスを経験し、苦い思いをしたという宗田店長。今年は、事前に仕込む数を減らしました。

宗田店長「世間の流れもあって廃棄もありますので、そこは謙虚に受け止めながら、ただ僕らもこの節分に勝負を賭けてますので。」

出だしは上々のようです。「すき焼き巻き」と「カルビ巻き」のファミリー層をターゲットにした肉巻きも好評の様子。5時間でおよそ600本の恵方巻きが飛ぶように売れ、仕込んでおいたものが次々と運ばれます。そして…

宗田店長「カウンター、上巻き寿司の追加を!折りがある分だけでいいので全部お願いします。」

女性客「サーモン(巻き)がもうないで…。他の店で買う?」

店員「無くなった。」

宗田店長「(従業員を)厨房に戻して巻かせるとか対応します。」

追加で巻くことが寿司店ならではの強み。品切れの商品を急いで補充していきます。

宗田店長「ただいまサーモンサラダが巻き上がりました!」「上巻きが届きました!」

午後5時。いよいよピークタイムを迎えます。しかし、宗田店長、何やら浮かない顔をしています。

宗田店長「問題は、すき焼き巻きとカルビ巻きをどうして売るかや。800円かぁ…」

実は、ランチ時に大人気だった肉巻きの2種類が、全然売れなくなってきたのです。

宗田店長「主任(に相談)、すき焼き巻きが残りそうなんですよ。何か売る方法ないかなと…」

廃棄ロスを防ぐために、店長があみだした作戦とは。

宗田店長「勝負や。2大人気巻き寿司、ハーフ&ハーフ、いかがですかー」

すき焼き巻きとレギュラーの巻き寿司をハーフセットにし、さらに値下げをして客を呼び込もうという戦略です。

宗田店長「(お買い上げいただき)ありがとうございます。」「これで、捨てなくていけるでしょ。」

店長の作戦が功を奏し、店頭の商品は夜7時半にすべて完売。売り上げ総本数は1319本と目標を達成しました。

宗田店長「戦争(みたいな1日)が終わりましたね。今年は何としてでも廃棄ゼロというのは、一つの目標にしてたので。去年の廃棄、自分たちでもあれだけ巻いたのに、それを自分たちの手で捨てるというのが辛かったので。成功したんじゃないですかね、今年は!」

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