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2018年4月10日(火)

なるほど!ちまたのケーザイ学「大正区 若者呼び込む秘策とは?」

まるで、外国映画に登場しそうな、おしゃれな部屋、実は築45年の団地!

様々な仕掛けで若い入居者が増えているという、大阪市大正区のこの団地。

そのウラに、若者が減ってしまった町を再生するため、奔走する役所の職員の姿が!

地域に新たな住人を呼び込む秘策とは?

 

大阪市大正区にある、URの千島(ちしま)団地。

築45年一見、どこにでもある団地ですが・・・

実はこちらの団地、賃貸でありながら、約2200戸全ての部屋を自分たちで改修できる「DIY団地」なんです。

【薄田キャスター】

「なぜ千島団地を選んだんですか?」

【去年5月に入居 加納賢太さん(31)】

「戸建だったらリノベーションできますが単価が高い。千島団地は家賃も安く、DIYできる」

【去年5月に入居 梶谷貴文さん(31)】

「自分たちで部屋をつくれるというのはすごく楽しかった」

 

半年ほどかけて改修したというこの部屋。

昭和の雰囲気漂う和室が・・・

天井は、あえてコンクリートむき出しの状態にし、リビングの壁一面に手作りの棚を設置。

和室は、畳をフローリングに、押し入れもふすまを外して、二つの部屋にしました。

申請さえすれば、間取りを変更するような大幅な改修もできるうえ、退去するときも、

元に戻す必要がありません。

家賃は、1ヵ月、3万8900円から。

大規模な改修をする場合には、家賃が3ヵ月分無料になります。

これまでは退去者の数が、入居者の数を上回っていましたが、「DIY」効果で、逆転。

昨年度は入居者の方が多くなりました。

長くこの団地に住む人も・・・

【長く入居する高齢者】

「ええ事。今でも空き家が多いというから、いっぱい入ってもらった方が、若い人に来て欲しいな」

 

【UR都市機構 西日本支社 西山直人企画課長】

「団地が若い人の住宅選びの選択肢に上がってない。というのがあるので、もっと多様な住まい方を提供していくべきかと思って」

 

団地の入居者が増えているのには、他にもワケが。

この日は大正区の工場で働くベトナム人男性が部屋を見にやってきました。

 

【大阪・大正区総務課 近藤高史課長】

「改装で、こんな部屋にできます」

【池田鉄工所 チャンコン・ヴィエンさん(33)】

「喫茶店みたい」

 

案内しているこの男性、実は大正区役所の職員。

2年前、大正区はURなどとタッグを組み、若い住民を呼び込む拠点として、千島団地の活用を始めました。

大正区と、隣の港区のおよそ70の会社の従業員は、この団地の家賃や敷金が割引になります。

人材確保に悩む町工場の経営陣も、雇用につながると喜んでいます。

 

【池田鉄工所 林幸代取締役】

「こういうリフォームが効くというのは若い子に勧めやすい」

【大阪・大正区総務課 近藤高史課長】

「企業の方が元気になって規模を拡大して、従業員の数が増えて、大正区に住んでもらえれば、幸いですよね」

 

かつては、紡績工場が立ち並び「東洋のマンチェスター」と称されるほど工業の町として栄えた大正区。

しかし、企業の本社移転などを背景に工場は減少。

およそ50年間で、人口は3万人以上も減り、大阪市24区の中で最下位に。

大正区の予算は、およそ18億7000万円。

市内で最も人口の多い、平野区の半分ほどしかありません。

 

【大阪・大正区総務課 近藤高史課長】

「人口にそった形での予算配分になるので、大正区は予算額が一番少ない。区民の方が望むような催し物などが、かなりできにくい」

 

若い住民を呼び込もうと、さまざまな取り組みを行う大正区。

近藤さんがこの日、向かったのは、大阪市内の大学です。

 

【大阪・大正区総務課  近藤高史課長】

「インターシップの期間中に大正区に暮らしていただいて、区へのご意見をいただきたい」

 

大正区では、去年から、20代の若者に区内の宿泊施設を無料で提供し、町工場で働く体験をしてもらう事業も行っています。

近藤さん、大学で学生の参加を呼び掛けます。

 

【大阪・大正区総務課 近藤高史課長】

(Q,企業の営業マンみたいですね?)

「よく言われます。電話とかメールではなかなか話せない内容もありますので。直接会った方が、こちらの思いもぶつけやすい」

 

ほかにも、おととしから始めたのが修学旅行生向けに、大正区の工場見学のコーディネートをして

全国の学校に売り込むという国内初の取り組みです。

これまでに、34校、約2500人の修学旅行生が大正区を訪れました。

若い世代にアピールすることで、将来、移り住んでもらうきっかけになればという狙いです。

 

【修学旅行生】

「何キロぐらい吊れるんですか?」

【従業員】

「10トン20トン吊れるものもありますし」

【修学旅行生】

「いろんなものを作っていてすごいなと思いました」

 

【大阪・大正区総務課 近藤高史課長】

「若い人が将来ものづくりに進んでもらえるように、企業の方々も修学旅行生には最大限のもてなしをしていただく」

 

一方、大正区の団地を改修中の加納さんと梶谷さん。

この日、玄関に靴箱を作るというのでのぞいてみると・・・

2人は、団地の1階へ・・・

【去年5月に入居 加納賢太さん】

Q,いつもここで作業をしている?

「木を切ったり、そういうのはここでさせてもらっています。音出しても、埃がまっても

全然問題なくやらせてもらっています」

団地の1階にある世界の壁紙やペンキを取り扱うこの店も、大正区と団地の協力店。

千島団地の住民などが部屋を汚さずに作業できるよう、電気のこぎりなどの工具も備えたスペースを貸し出しています。

初心者でも取り組めるよう、週2回ほど、壁紙の張り替え方やペンキの塗り方などの講座も開いています。

大正区では、地道な取り組みの成果か、おととし、転入した人と転出した人の数が逆転!

しかも、転入した人の多くが20代や30代の若者でした。

 

【薄田キャスター】

「ここまで頑張って、労力と時間とお金もかけると出ていくのがもったいないですね」

【去年5月に入居 加納賢太さん】

「そうですね、やっぱりずっと住みたいですね」

【大阪・大正区総務課 近藤高史課長】

「若い力があると、町も活気がでるし、働く場所は大正区にたくさんあるし、いい場所はたくさんあるので、我々はどうPRできるか」

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