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2017年6月19日(月)

奈良のシカ 捕獲へ

奈良といえば・・・

【観光客】
「東大寺!シカ! とってもかわいいわ」


天然記念物にもなっている、奈良のシカ。

・・・ですが!!

【奈良市の農家】
「作ってるものだから食べられたら腹もたつし」
「とれるようになったらいいなと思うんですけどね」

この状況に知事は・・・

【荒井知事】
「もうまてない」

やるシカない、と下した苦渋の決断とは!?

 

<びいと鳴く 尻声かなし 夜の鹿>

古都・奈良で愛されてきたシカ。

1000年以上前から世界遺産・春日大社の神の使い「神鹿」として、奈良のシカは大切にされてきました。

 

 

奈良公園のシカも毎日観光客の出迎えで大忙し。

【観光客】
「シカをみにきたの。とってもかわいいわ。 シカが好きなの。面白い!シカは特別よ」

外国人にも大人気です!

せんとくんにまんとくんと、奈良のマスコットキャラクターも軒並みシカがモデルになっています。

 

1957年には、「奈良のシカ」が国の天然記念物に指定され、故意に傷つけると懲役刑や罰金刑に処せられます。

奈良市一円でいまや4000頭ものシカが生息していて、民家でも、駐車場でも見受けられます。
人は長い間、シカと共に生活してきました。

シカーし!奈良県はこれシカない!とある計画を打ち出しました。

【荒井知事】
「鳥獣害の被害がひどくなってきたのでその対策の一つとして、ようやく捕獲に踏み切った。
やっと踏み切ることができた」

シカの食害のひどい地域で、捕獲に初めて乗り出すことにしたのです。

 

これまで奈良市一円のシカは天然記念物として保護されてきました。

しかし、奈良県は、30年ぶりにその区画を見直し、国に申請することで、
奈良公園周辺のシカの保護を続ける一方で、食害がひどい山間部の一部の地域で捕獲する許可がおりたのです。

 

 

【須山町の農家・小垣内さん】
「これです。これサツマイモです。
これ小さい葉もっと大きくなるけど、もっといっぱいないといけないのに食べられてしまって軸しかない」

 

奈良公園から東に車で20分の奈良市須山町。

今回、シカの捕獲が可能な区域になりました。

農家の小垣内さんの田んぼでは、成長途中の稲が食べられてしまうなど、
この4,5年シカによる被害が増えたといいます。

 

 

【須山町の農家・小垣内さん】
「田んぼ全体の3割くらいは食べられていると思います。
この電気柵、線の間、楽にはいっていく。オスの角あるやつもペタッとしてこんな隙間はいる。」

夜中に活動するということで、カメラを仕掛けてみると・・・

昼間は姿を見ることがなかったシカが、田んぼのすぐ近くを通る様子がわかります。

 

県の調査によると7割の農家が「農林業被害が増えている」と感じていて、待望の捕獲が可能になりました。

【須山町の農家・小垣内さん】
「(県が)捕獲できるようになったんで、たとえ1頭ずつでも、被害減るだろうと期待してます」

 

一方、こちらは須山町より、少し奈良公園に近い生琉里町

【生琉里町の農家・中野さん】
「あれちっさいですね、こどもですね、雄鹿のすごいのもいますよ。車が来ても怖がらないんです」

民家のすぐそばに・・・シカの群れがいました。

この地区では、昼間でもシカが人を怖がらず悠々と歩いていました。

 

 

【生琉里町の農家・中野さん】
「食べられてるわ・・・知らん真に」

「この下も田んぼだったけど、もう田んぼできなくなりましてん」

 

育てていたじゃがいもやきゅうりなどが食べられる被害にあい、多くの土地で作物を作るのを諦めました。

実はこの辺りは、捕獲の許可がおりていない地区なのです。

付近の住人は、捕獲可能な範囲を広げてもらえるよう、県に申請をする予定だといいます。

 

【生琉里町の農家・中野さん】
「鹿の被害でこうなっているからって 保護地区じゃない捕獲してもらいたい。
もう奈良公園の鹿と違いますからね。野生の鹿ですからね。とってくれたら・・・」

 

 

奈良県は7月以降、シカの捕獲を始める方針で、栄養状態やDNAなどを調べて管理していくということです。

【荒井知事】
「もう待てない、鳥獣害被害が顕著になってきている。
根本的な防止策ではない。多少被害を減少できるかなと。共生というのはなかなか大変だと」

 

捕獲へ乗り出した奈良県。

これからも奈良のシカと人が共生していく道へとつながるのでしょうか?

 

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