特集コーナー/バックナンバー

2017年5月25日(木)

ツイセキ 滋賀県甲良町の疑惑

職員による税金の着服が大きな問題となった滋賀県甲良町では、行政側が関わる問題が多発してます。
税金をめぐる新たな疑惑も浮上しました。


滋賀県甲良町役場の元税務課職員の小島崇靖容疑者(30)。

 窓口で町民から受け取った税金およそ44万円を着服した疑いで、5月逮捕されました。

 

【逮捕前(去年7月)の小島崇靖容疑者】

「総括的に、データの修正とか改修とか、必要であればやるという手法はずっとあったので。
僕の今回の問題しかり、やっぱり一つの仕事とか一つの事業をするときの管理の体制っていうのは、
他の役所と比べてもやっぱり甘いというか、いくつかの段階が抜け落ちているなというのは、
思いながら仕事をしていたので」

 

 

町の“管理体制の甘さ”が抜け穴だったと語る小島容疑者。

被害総額は3000万円にのぼるとみられています。

 

面積の6割以上を田畑や山林が占める甲良町。

人口およそ7000人の小さな町を揺るがした事件を

町民はどのように受け止めたのでしょうか―

 

 

【甲良町民】

「怒っとる怒っとるカンカンやもん。しっかりしとらん上が」

「同じこと繰り返すいうのは、町全部、町長さんはじめ、考え方が甘いんやなって」

「町長も何もなかったかのように続いているのもどうかなという不信感はありますよね」

 

町民に募る強い不信感のワケは、繰り返される不祥事です。

【町議会議員】

「町長は60万買ったと、60万円買ったいう噂が大変たくさん飛び交っております」

【北川豊昭町長】

「どこにそんな証拠あんの?私がそんなに買ったって。冗談じゃないですよ!」

 

 

地域振興のため、町内で発売されたプレミアム商品券。

「一人2冊まで」という町のルールを北川豊昭町長自らが破り、5冊購入。

報酬を3か月減額する事態になりました。

さらに、北川町長は、町議会議員2人にビール券を渡すという問題も発覚。

選挙区内の住民への寄付にあたり、公職選挙法違反の疑いがあると指摘されました。

そして遂には…税務課の職員による税金の横領。

 

職員が逮捕されるという最悪の事態に、北川町長は―

【北川町長】

「責任は非常に重大な責任だと思っております。
ただ、まああのー、元税務課職員の小島君についてはですね、
前任者のときに採用されておりまして、最初から税務課配属と…」

 

責任は「前の町長にある」とも取れる発言が飛び出します。

 

関西テレビは、小島容疑者が逮捕された後も、甲良町の税金の管理について取材を続けました。

すると、町長にまた、新たな疑惑が浮上したのです。

 

複数の町議会議員によると、7年前、北川町長の友人のAさん(70代)が固定資産税118万円を滞納。

町は延滞金の約32万円と合わせて、約150万円を差し押さえました。

その後、Aさんは延滞金32万円を返すように町長に要求。

町長は約半額の17万円を返金したというのです。

渦中のAさん本人に話を聞くと―

【記者】
「町長から延滞税を半額にしてもらったのは事実?」

【A氏】
「事実です」

【記者】
「いくらぐらい?」

【A氏】
「15万円。私が小学1年やったら豊昭(=町長)は2年生や。

豊昭の家に寄って、うちの家に来たりしてたんや。喋ったり」

【記者】
「小学生時代からのご友人?」

【A氏】
「ほうよ。ゴルフも一緒に行ってたよ」

 

Aさんは昔からの友人の町長に、納めた税金を返すように働きかけたといいます。

 

【A氏】

「ほんで豊昭に言うのはな、30万を返せと、払う気はないと言ったら、(町長は)『待てと、半額返すわ』(と言った)。
もう15万でも返してもらったら先に取っておいて、あと15万返してもらったらいいと思ってる」

 

Aさんの話の通り、税金の返金はあったのか。

町長を直接取材をすると―

 

 

【北川町長】

「答える必要はない」

 

説明する責任はないと取材を拒否。

 

しかし、翌日、再び取材を申し込むと…

【記者】
「関西テレビです。おはようございます。」

【北川町長】
「しつこいなー」

【記者】
「ちょっとだけ話聞かせてください」

【北川町長】
「ほんならちょっと場所…ちょっと待ってくれ」

 

なぜか態度が一変。

関西テレビにだけ、緊急で会見を開くことになりました。

 

 

【北川町長】

「おはようございます。ご苦労さんです、遠いところから。
友人や言われたらええ迷惑ですわ。
ただ小学校の低学年から一つしか年が違わないので、知り尽くしているわけですよね。そんなこと言ったら、

甲良町の人間は全部友人になってしまう。知ってる人ばっかりやから」

 

Aさんとは友人関係ではないとした上で、返金の事実は認めました。

なぜ返金したのかについては―

【北川町長】

「(A氏から)『前任者のときに、(延滞金は)免除するということを約束してるのに、何で取るんや』という苦情が
ずっと続いていたわけです。
今までの経緯がそういうことであれば、『話半分信用した形で、じゃあ半分だけお返ししましょう』ということで
返したんですよ」

 

Q.前任者は前任の税務課長のこと?

「前任の首長」

 

またしても責任の矛先は前町長に。

Aさんと前町長の間で、「延滞金は免除する」という約束があったため、返金に応じたと説明しました。

 

本当にそのような約束はあったのか? 

前町長を訪ねると―

 

【山〓義勝 甲良町前町長】

「(A氏とは)多分会ったことないと思うし、言葉を交わしたこともないです。

条例以外で(減免を)やるってことは絶対ダメなことなので、誰にも弁解できないですよ。
町民の方ほとんど丸々100%納めているわけで。
納められる人は全て納めてもらわなかったら、誰も税金納めなくなりますよ」

 

そもそも、一度差し押さえた延滞金を返金することは認められるのでしょうか。

地方税法では「やむを得ない事由があると認める場合においては、
延滞金額を減免することができる」と規定されています。

 

やむを得ない事由はあったのか。

5月25日、疑惑の説明をするために町長が開いた全員協議会で、町議会議員からの質問が集中します。

 

 

【町議会議員】
「地方税法は確かめましたか?」

【北川町長】
「それはしていません。すべて税務課に任せていました」

【町議会議員】
「県・町の職員に法に抵触しないかと聞いたことは?」

【北川町長】
「う〜ん…あったかもしれないが、ちょっと記憶にない」

 

また、北川町長は、25日の記者会見で次のように述べました。

【記者】
「地方税法に基づく根拠はないということ?」

【北川町長】
「そうです。」

【記者】
「もしも今後、地方税法に反していると言われても仕方がない?」

【北川町長】
「税務課長に、信頼して意見を聞きながら判断したので。私も就任直後でしたから。
こんなもん弁解にもなりませんけど、やはりそういう部分は知識不足もあったということです。」

 

 

【福原記者】
つまり地方税法違反と
言われても仕方がない?

【町長】
結果としてそうなりますね。

記事一覧へ戻る

関西テレビ ページトップへ戻る