新幹線の安全を守り続ける!甲子園8個分の巨大車両基地 兵動さんの甘酸っぱい青春がつまった街で“特別”な体験させてもらいました 【兵動大樹の今昔さんぽ 関西テレビ「newsランナー」】 2023年11月08日
【兵動さん】
「今回、阪急電車の正雀駅前からスタートです。学校もたくさんあって、この駅を使う学生さんも多いと思います。俺17歳の時、よく来てたんです。お付き合いしてた女の子がこの辺の学校に行ってて、“青春の街”です」
■“新幹線0系”がずらっと並ぶ写真 どこの風景?
【兵動さん】
「今日の写真、これはね1987年ぐらいの写真ちゃいます?だってここに日付プリントされてるから」
1987年(昭和62年)に摂津市内で撮影された写真です。どこの風景なのでそしょうか?
【兵動さん】
「(写真に写っているのは)新幹線“0(ゼロ)系”いうやつですね。ってことは新幹線の車庫?(大阪から)東京方面に向かって左手に、ごっつ止まっているの見たことある気がするけど、あれこの辺りやったんかな。それかどうか分からんけど」
■聞き込み中に中学校の同級生にばったり
青春の街で聞き込みを始めると、通りかかったのは…
【街の人】
「私、歌島中学。旧姓・岡田。結婚して、今ここに住んでて」
【兵動さん】
「ああ同級生や!久しぶりやんか。歌島中学(大阪市西淀川区)の時の同級生の女子とお会いしました」
【旧姓・岡田さん】
「(兵動さんは)クラスでめっちゃ人気者で面白いから、『吉本絶対入りや!』って言うてて、あたしが言ったから入ったとは思わへんけど、ずっとみんなが思ってた。テレビで応援してます」
【兵動さん】
「うれしい。じゃあ助けて(と写真を見せて)」
【旧姓・岡田さん】
「鳥飼の『新幹線公園』かなんかいう公園やったと思う。家族連れで遊びに行ける」
他に「鳥飼の新幹線基地」ではないかと言う人にも出会いました。
近くにあった自転車屋さんで写真のことを聞いてみます。
【兵動さん】
「2つ候補があって、一つは新幹線の基地ちゃうか、もう一つは新幹線公園があると聞いたんですけど」
【サワダサイクル 3代目 澤田誠一郎さん】
「新幹線の基地も、新幹線公園も両方あるんですけど、これ基地でしょ」
【サワダサイクル 2代目 澤田吉光さん】
「毎日、中央環状線の道路を走ってるから、ここ見える」
【誠一郎さん】
「今はもっと(たくさんの車両が)並んでますけどね。公園も近所にあるんですよ、川沿いに。基地は行ったことない。『あれ新幹線基地やぞ』って車乗りながら言うぐらい」
【吉光さん】
「見えるのにわざわざ行く必要ない」
【誠一郎さん】
「うちでバイク売っているんですけど、(摂津市の)ナンバープレートは“新幹線(の絵柄)”ですからね。摂津市も推してるんでしょうね。(基地は)摂津市役所の近所です」
■写真は“新幹線基地”とのこと 基地に行く前に“新幹線公園”にちょっと寄り道
ということで、摂津市役所の方へ向かいました。写真の場所ではないということですが、せっかくなので新幹線公園にも寄り道します。公園には実際に使用されていた新幹線の車両と、電気機関車が展示されていて、毎週日曜日にはその内部も公開されています。
【兵動さん】
「なかなかこんな迫力で見れることないからね。お子さんとかうれしいやろな」
新幹線公園から5分ほど歩くと新幹線の鳥飼車両基地に到着。事情を説明して、担当の方を呼んでもらいました。
【兵動さん】
「『newsランナー』いう番組で回らせてもらっている兵動です。この写真、ここちゃうかとなってるんですけど?」
【JR東海 助役 森本恵一郎さん(63)】
「場所的にはこちらで間違いないですね。中はちょっと企業秘密になってるんですけれど、特別にですね…」
特別に車両基地の中を見せてもらえることになりました。まず全体が見渡せる場所があるということで、車で移動します。
【兵動さん】
「むちゃくちゃ広いな。ずっと続いてるよ」
■甲子園球場8個分の敷地でいろんな検査をしている「鳥飼車両基地」
【森本さん】
「ここでしたら、車両基地全体が見渡せる場所になります。車両の出入りも、上から見えます。なかなか見る機会がないと思います」
【兵動さん】
「これはすごい。見たことないなあ」
【森本さん】
「面積は約30万平方メートル。東西約2キロ。細長くて南北は約230メートル。甲子園球場8個分ぐらいの大きさになりますかね」
【兵動さん】
「あそこ新幹線の本線ですね。僕、東京から帰ってくるときに右手に見えますよね。見えたら『新大阪もう着くわ』思うの、あれがここか」、
【森本さん】
「ここは新幹線の開業当時、昭和39年から。大阪地区では、ここ鳥飼車両基地から米原まで(新幹線の)試運転しました」
新幹線開業の約5カ月前。大勢の関係者が見守る中、時速30キロで行われた関西初の試運転。その出発地となったのがこの鳥飼車両基地でした。
【森本さん】
「1本入ってきましたね。営業を終えて車両基地に入ってきて、2日に1回行う『仕業検査(基本的な点検)』をやっています。それから『交番検査(機器の状態や機能のチェック)』『台車検査(台車を解体して確認・修繕)』という検査もここで行っています」
【兵動さん】
「検査しているところも見れたりしますか?」
【森本さん】
「じゃあ“特別に”ね」
1987年に撮影された「鳥飼車両基地」の写真の場所を訪ねて、特別に基地の中に入らせてもらいましたが、さらに新幹線の整備も特別に見学させてもらうことになりました。
【森本さん】
「ここが『大阪交番検査車両所』といいまして、走行距離6万キロ以内または45日以内に検査を行う場所になります。例えば、ハンマーでボルトをたたいて、緩みがないか確認作業をやっています」
【兵動さん】
「たたいて分かるものですか?」
【森本さん】
「これが分かるんです」
■ハンマーでボルトの緩みを見逃さない
ボルトのゆるみを発見する訓練の様子を見せてもらいます。
【兵動さん】
「これは何で分かるの?カンカンやられてましたけど、何で判断しているんですか?」
【JR東海 入社2年目 山名飛鳥さん】
「ハンマーでたたいた時の振動と音でかなり分かります。」
山名さんに後ろを向いてもらい、4つのボルトのうち1つを少し緩めて、本当に分かるのか実験します。
【山名さん】
「(順番にボルトをたたき、緩んだボルトをたたいたところで)これですね」
見事!正解です。
【森本さん】
「誰でもできるものでもないので、認定を受けた限られた社員がやっています」
【兵動さん】
「(山名さんのヘルメットに貼られたシールを見て)『検査ハンマー使用者』。これが貼られたらすごい責任感やね。女性は多いの?」
【山名さん】
「(この車両所では)女性はそんなにいなくて、両手で収まるぐらいしか女性社員はいないんですけど、困ったことがあったら皆さん相談にのってくれるぐらい優しい方が多いです」
さらに整備が終わったばかりの新幹線に乗せてもらいました。最新の“N700S系”です。
【兵動さん】
「運転席見れるの。今日は特別、運転席いただきます。うわすごい、かっこええ」
【森本さん】
「スイッチは触らないようにお願いします。これが新幹線N700Sの運転台です」
【兵動さん】
「めちゃくちゃシンプルですね。芸人より運転手目指した方が良かったかもしれん。ものすごいテンション上がります」
■写真の場所は車両基地の東門側とのこと
ところで写真の場所はどこなんでしょう?
【森本さん】
「この写真、入ってきた所じゃないですね。1987年(3月21日)なので、国鉄の最後の方。その年の4月から民営化されました。場所を確認しに行きましょうか」
連れて行ってもらったのは、初めに入ってきた西門の反対、東門側です。
【森本さん】
「この辺りですかね。上の番号見てもらったら」
【兵動さん】
「ああ、この当時から変わってないんや。じゃあいきましょう、はいチーズ」
【兵動さん】
「すごかったです。民営化の10日前、国鉄最後の写真でした。新幹線の車両基地のみなさんが、すごく努力してくれているというのが勉強になりました」
(関西テレビ「報道ランナー」 2023年1月13日放送)