12月25日の片平気象予報士のお天気図鑑では、さかさまに反った虹のような光の帯の写真を紹介します。うっすら、七色の光が見えているのが分かりますか?
「りつのママ」さんが、午前8時半前に、滋賀県甲賀市で撮影しました。虹の場合は、上に向かってアーチになっていますが、この写真は逆なので、おそらく『環天頂アーク』という現象です。
「りつのママ」さんが、5歳の息子さんを保育園に送っていた時に、ヘリコプターの音が聞こえて、空を見上げたところ、息子さんがこの光を見つけて「虹が出ている!」と言ったそうです。
雨も降っていないのに?と思い、見てみると、このような景色が広がっていました。空の真上に浮かんでいて、珍しいと思い投稿してくれました。
この空には薄い雲がぼんやりと広がっています。薄い雲は、実は、空高いところにある小さな氷の粒なんです。氷の粒がプリズムのように光を七色に分ける役割をします。
この氷の粒を太陽の光が通り抜けるときに、こんな風に七色の光の帯が出るということがあるんです。これが『環天頂アーク』です。
この日は25日。ヘリコプターは結局見つけられなかったそうですが、息子さんは『環天頂アーク』を見て、「サンタさんの通り道かな?」と話していたということです。
(関西テレビ「newsランナー」片平敦気象予報士の「お天気図鑑」コーナーより)