政権を揺るがせた森友学園問題で、検察と籠池被告夫妻が全面対決です。
学園が国や大阪府・市から補助金をだまし取った事件の裁判が始まり、前の理事長の泰典被告は起訴内容の多くを否認。そして、妻の諄子被告は、無罪を主張しました。
6日の大阪地裁。600人以上が傍聴券を求めて列を作る中、現れたのは、森友学園の前の理事長、籠池泰典被告(66)。妻の諄子被告(62)は、笑顔で裁判所へと入って行きました。
裁判の冒頭、籠池被告が最初に述べたのは、検察側への批判でした。
【森友学園前理事長・籠池泰典被告】
「私と家内を国策捜査し、人質司法として300日間も国策勾留したことは口封じです」
籠池被告は、諄子被告とともに、国と大阪府、大阪市から合わせて約1億7700万円の補助金をだましとった罪などに問われています。
森友学園をめぐっては、国が8億円あまり値引きして国有地を売却していたことや、売却に関わる決裁文書を改ざんしていたことも明らかになりましたが、国の担当者は全員不起訴に。
6日朝、関西テレビの取材に応じた籠池被告は、いまの心境について…
【森友学園前理事長・籠池泰典被告】
「世直しの息吹立ちぬる弥生かな」「この裁判が世直しになるんだよ」
Q:裁判で立証できる自信は?
「もちろん。もちろん。もちろん」
そして迎えた初公判。ポイントは大きく分けて2つあります。
第一は、小学校の建設に伴って国の補助金約5600万円をだまし取った罪です。籠池被告は、金額の違う3つの契約書を作成し、国には、本来より8億円ほど高い契約書を提出したとされます。
これについて籠池被告は、具体的な手続きは、設計会社に任せていたとして無罪を主張しました。
第二は、かつて運営していた幼稚園や保育園について、大阪府と市から、補助金あわせて1億2000万円あまりをだまし取った罪です。
籠池被告は、事実と異なる申請をしたことは認めましたが、詐欺罪には当たらないと主張しました。
籠池被告は最後に、一句で締めくくりました。「りんと咲く、日の本一の夫婦花」
一方の諄子被告は夫と共謀もしていないし、補助金の申請手続きにも関与していないとして、無罪を主張しました。
裁判が終わり2人は…
【籠池諄子被告】
Q:検察側は、諄子さんの関与があったと主張していますが?
「神様にお任せです」
また、籠池被告は、「言うべきことはいいました」と話しました。