公園の滑り台で遊ぶ男の子。次の瞬間…。
<男の子の母親>
「あぶな!あーっ!」
スライダーの先が3つに分かれている、その名も「バナナスライダー」。全国で200カ所以上設置されている人気の遊具ですが、分岐部分で子どもが体勢を崩して転落する事故が相次いでいます。
勢いよく滑る男の子は、分岐部分に引っかかりそのまま頭から転落。別の女の子は分岐部分で体勢を崩し、そのまま地面に激突してしまいました。女の子の母親は…。
<女の子の母親>
「『滑ろうとした時に行き先を迷って斜めに滑り落ちちゃった』って本人は言っていました。つかめるところがないので、踏ん張ってしまうと、どうしても足が引っかかるっていうのは多分あるのかなって」
実はこの遊具の対象年齢は6歳から12歳。対象年齢を示すシール貼られていますが、中には破れていたり、分かりにくい場所に貼られていたりして、気付かずに利用してしまうケースもあるといいます。
遊具のメーカーは「バナナスライダーは業界団体が規定する安全基準を満たしていますが、今後さらなる安全対策を強化していきます」とコメントしています。
相次いでいる事故について、法律の観点から菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「メーカーの方は『これは安全基準を満たしている』ということですが、こういう場合は「通常有すべき安全性」を備えているかどうかということが争点になります。年齢制限とかがあったとしても、完璧な安全はなく事故が現実に起きてしまうということは避けられません。そうなると、例えば公園に管理者である自治体とか製造販売メーカーとかが責任を問われることは出てくる可能性があります。
それから、特に幼いお子さんの場合は、例えば事故が起きても『保護者の方がついてたでしょう?』ということで、保護者の責任、落ち度も一定程度で問われる可能性がありますので、ぜひ事故を起こさないよう、お子さんから目を離さないようにお願いいたします」
(関西テレビ2月8日放送『報道ランナー』内「菊地弁護士のニュースジャッジ」より)