歩道をゆっくり進むのは、注文した商品を家までデリバリーしてくれる自動宅配ロボット、その名も「デリロ」。エネルギー会社やロボット開発メーカーなどがタッグを組み、実証実験が進められています。
客から注文が入ると…。
<デリロ>
「これから配達に行ってきます」
おしゃべりも出来るデリロは、待機するガソリンスタンドを自動で出発。店に行き配達する商品をピックアップしてお客さんのもとへ向かいます。
デリロには、配達エリアの地図がプログラミングされているので…。
<デリロ>
「信号なので待ってます」
信号などの交通ルールもきちんと守り、カメラを6台搭載し人がいて通れない時には…。
<デリロ>
「道をお譲りください」
と、涙目で訴えることもできます。
目的地に着くとお客さんに連絡、無事に届けて任務完了です。
4月から改正道路交通法が施行され、許可を得た宅配ロボットは歩道を通行できるように。実際に街で見かけることが増えるかもしれません。デリロを開発したメーカーは…。
ZMP ロボマーケティング部 木村寛明部長:
「気持ち的には本当にお~!って感じですね。23年度中の本格サービスの開始を目指していますので、これから大きな展開を迎えることとなります。ただ引き続き安全面の配慮など、法律が変わっても注意すべきことは一緒かなという印象です」
ちなみに実証実験では次のような声も…。
木村部長:
「『配達員の方と顔を合わせなくても良い』っていう若い女性からの反響が多かったのが印象的です。生活をどんどんロボットが豊かにしてくれる、そんな社会が広がっていくことを私たちは『ロボタウン』と呼んでいます。生活が幸せになるようなシーンが増えることを願って頑張りたいです」
さらに、宅配サービスの進化は地上だけにとどまらず、空からも。12月に改正航空法が施行され、操縦者の目の届かない住宅街の上空も飛ばすことができるようになったドローン。
各地ですでにドローン宅配の実証実験が始まっていて、操縦免許の交付完了後、3月ごろから運用される見通しに。2023年は「宅配サービスの新時代」がやって来るのでしょうか。菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「技術の進化に伴って、『どうしよう…でも安全を確保しなきゃ…』ということで停滞していると、世界の中でも遅れてしまうということで、ある程度は規制を緩和するという方向に大胆に進んでいく必要があると思います。
とはいっても、速度が遅いとはいえ半分車のようなロボットが歩行者と一緒に混在する、あるいはドローンも人がいる上を飛んでいくということで、やはり安全に対する規制、どこかでブレーキを踏むというようなことも必要です。この緩和と規制をバランスよく取りながら先へと進んでいくことが法律では必要かと思います」
(関西テレビ1月4日放送『報道ランナー』内「菊地弁護士のニュースジャッジ」より)