本物の花びらのようなデコレーション。フラワーケーキデザイナーが作ったものと、有名な洋菓子店がクリスマスを前に発売したケーキが…“瓜二つ”。
洋菓子店の盗作を訴えたのは、フラワーケーキデザイナーの義山友紀さん。
フラワーピクニックカフェ 義山友紀さん:
「ここまで酷似したものを作るっていうのが、私の常識の中で考えられないことだったので、思い出すとまだ泣きそうになるくらいなんですけど…」
2つのケーキを比べてみると、花の形や色、配置、置かれた位置までほぼ一緒です。このそっくりなケーキを作ったのは、なんとフランス発祥の有名な老舗洋菓子店でした。
フラワーピクニックカフェ 義山友紀さん:
「知ってるブランドだったというのも、すごいショックでした。
この洋菓子店の運営会社は…。
<洋菓子店運営会社の回答>
「デザインがあまりに理想的なものであったため、結果的にデザインをほぼ模倣するような形となってしまった」
とコメントし、模倣したケーキの販売中止や回収を行い、義山さんにも、直接謝罪したいとしています。
今回の法的問題について、菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「ケーキのデザインは場合によっては著作物に当たることもあり、仮に悪質ならば罪に問われる可能性もあります。商品のデザインというのは、基本的には聞きなれない言葉かもしれませんが、『意匠』の制度で守られています。一方で他の人がケーキを作れなくなってしまったら困るという色んな面もあるんですが、ケーキデザイナーのケーキについて非常に芸術性が高いと判断され、経過の中で画像の模倣・盗用などが認められれば、著作権の侵害という問題が出てこないとは限りません。そうだとすると、民事・刑事両方の問題も出てくると考えられます。今回は謝罪ということで解決に向かっているようなので、一安心というところです」
(関西テレビ12月21日放送『報道ランナー』内「菊地弁護士のニュースジャッジ」より)