ニュースの裏に隠された「おっカネ~お金」に迫っていく、「おっカネ~ニュース」。
今回のテーマは「ラーメン」。空前のラーメン店の倒産ラッシュに、3万円の高級ラーメン、そして最安値ラーメンも大調査しました!
■ラーメン「1000円の壁」に物価高騰の波が大打撃
止まらない物価上昇。1月31日、「帝国データバンク」が発表した今年の値上げ調査によると、2月に入っても価格上昇は止まらず、早ければ4月には、1万を超える品目が値上げになる見通しとのこと!
そんな逆風をモロに受けているのがラーメン店です。
去年は過去最多のラーメン店が倒産してしまうというおっカネ~事態に! 詳しい話を専門家に聞くと…
【帝国データバンク 飯島大介さん】「ラーメン店において欠かせないのが、『1000円の壁』と言われるように値段の上限が予め決められているというような説があるんですね。
ただ実際に、なかなか(「1000円」という価格を)突破できないそういったラーメン店さんが多くいるというのも事実ですね」
【帝国データバンク 飯島大介さん】「2022年に比べると原材料費だけでだいたい15〜20%ほど上がっているんですよね。800円のラーメンを提供していたお店だとすると、960円ぐらいに設定しないと、同じような利益を取れないという話なんですよね」
■最高級「3万円ラーメン」の正体はお肉?!
そんな中、別の意味で「おっカネ~」ラーメンを提供するお店が!
【秦アナウンサー】「なんと1杯3万円のラーメンがあるそうです。それがこちらです、『京都和麺 諭吉本舗』さんです」
1杯3万円!?
さすがに強気すぎる価格設定と思いますが、常識を打ち破るラーメンとはどのようなものなのでしょうか。
秦アナウンサーの目の前に出されたのは、ラーメン…ではなく、高級そうなお肉の塊です!
【「京都和麺 諭吉本舗」 西川翔店長】「当店の3万円のラーメンは、こちらのシャトーブリアンを使用しています」
【秦アナウンサー】「シャトーブリアン!」
■「シャトーブリアンのステーキ付きラーメン」
シャトーブリアンは、牛ヒレ肉の中心部で、牛1頭から1キロほどしか取れない希少部位です。
【「京都和麺 諭吉本舗」 西川翔店長】「こちらが京都の牛(最高等級A5京都和牛)を使っておりまして、そもそも牛1頭からおよそ1キロしか取れない中でも、さらに厳選して使用しております」
【秦アナウンサー】「どう入ってるんですか?チャーシューとして入ってるということですか?」
【「京都和麺 諭吉本舗」 西川翔店長】「いえ、こちらをラーメンとステーキのセットとして、出しています」
なんと、A5ランクのシャトーブリアンステーキ付き!なんとも贅沢なラーメンなんです。
■鉄板で焼き上げるステーキに「アメイジング!」
ステーキはフライパンではなく、席のすぐそばの鉄板で焼き上げられます。
秦アナウンサーも思わず大興奮!
【秦アナウンサー】「ぶわって、炎上がりましたね!アメイジング!」
【「京都和麺 諭吉本舗」 西川翔店長】「ありがとうございます」
【秦アナウンサー】「この仕事で良かったなって思ってます(笑)」
■「ホタテなど貝出汁と鶏出汁を使用 香り付けのトリュフも」
スープにはホタテなどの貝出汁と鶏出汁を使用し、香り付けのトリュフも添えた、究極の一杯です。
店では、「もう少し火を通したいな」という人はスープに少しつけこむ食べ方もお勧めしているそうです。
【秦アナウンサー】「ちょっともったいなくないですか?それ」
【店員】「スープとのマリアージュを楽しんでください」
【秦アナウンサー】「そういう楽しみ方もあるんですね」
秦アナウンサー、ラーメンの上に最高級ステーキを載せて…
【秦アナウンサー】「贅沢にというお話だったので、3個ほど乗っけさせていただいてもいいですかね。冷静に考えて一口で5000円ぐらいあるわけですからね!いただきます」
そのお味は?
【秦アナウンサー】「うまいー!ぐわって一気にスープを吸い込んで、麺の喉越しがいいので口の中に広がった脂を突き破るような喉越しがありますね。私はたぶん今、人生の絶頂にいます(笑)」
■海外からの観光客の「食べたいものベスト2をカバー」
どうして、こんなラーメンを出そうと思ったのでしょうか?
【店舗開発責任者 安達晴彦さん】「インターネットで、海外の方が日本に来て食べたい物が何かっていいましたら、1位がラーメン、2位が和牛。これをセットで売ることができたら、海外のお客様もこの店だけで、食べたいもののベスト2がカバーできる」
【秦アナウンサー】「実際食べる方いらっしゃるんですか?」
【店舗開発責任者 安達晴彦さん】「毎日います」
一番多くて1日に10杯、少ない日でも、1日2~3杯は注文があるそうです。
■最安値のラーメンはいくら? 大阪を大調査
では、最高級が「1杯3万円のラーメン」なら、最も安いラーメンはいくらなのでしょうか?
大阪で最安値のラーメンは一体いくらなのか調べてみました。
街の人に聞いてみると…
【街の人】「町田商店です、町田商店。890円ぐらいやったと思います(実際は880円)」
【街の人】「そらスガキヤやろ」
スガキヤラーメンは430円です!
さらにここで「最安値」の有力情報が!
【街の人】「阪神百貨店の地下のうまかラーメン。300いくらか、300円台やったと思います」
■有力情報「うまかラーメン」のお値段は?
早速、秦アナウンサーがお店を訪ねました。
【秦アナウンサー】「とてもお安いとお聞きしたんですけど、おいくらぐらいなんですか?」
【うまかラーメン 取締役部長 東原勇貴さん】「390円からやらしてもらってます」
【秦アナウンサー】「安い!」
【うまかラーメン 取締役部長 東原勇貴さん】「それプラス麺の大盛りを無料でさせてもらってます」
「うまかラーメン」は1日およそ700人が訪れる昔なつかしのラーメン店です。 さらに大盛りは無料。390円です!
【うまかラーメン 取締役部長 東原勇貴さん】「これがしょうゆラーメンの大盛りです」
【秦アナウンサー】「大きいですね、結構。すごい。ボリューミーです」
「ボリューミー」なのに390円。味はいかがでしょうか?
【秦アナウンサー】「ど直球!醤油もきりっとしてるし、シンプルなやつって、いつでも食べたくなりますもんね。めちゃくちゃ美味しい!」
■どうしてこの価格で?理由は「すべて自社製造」
どうしてこの価格で提供できるのでしょうか?
【うまかラーメン 取締役部長 東原勇貴さん】「すべて、ある程度、麺含めて自社で製造してますので、ある程度コストを抑えることができていますんで、それで最低限の価格で提供することが現場できています」
【秦アナウンサー】「昔から値上げはされてるんですか?」
【うまかラーメン 取締役部長 東原勇貴さん】「ちょくちょくはしてるんですけど、今年になって350円やったラーメンが、今年に入ってから390円に」
秦アナウンサーは、さらに安いラーメンを知らないか、お店の方に聞いてみました。
【うまかラーメン 取締役部長 東原勇貴さん】「ちょっと知らないですね、存じ上げないです」
【秦アナウンサー】「そうですよね、僕も見たことないです」
■一番安いのは「390円」?それとも…
大阪で一番安いラーメン店はうまかラーメンなのか。今度はインターネットで検索してみました。
【秦アナウンサー】「え?なんかあの、280円と290円でラーメンを出す店が、通りを挟んで向かい合っていると。ちょっと気になる記事を見つけました。行きましょう!」
早速向かってみると、ラーメン店がありました。
しかし、秦アナウンサーがインターネットで見た写真とは違うところがあるようです。
【秦アナウンサー】「ありました!しかし、看板に『280円』とは書いてないですね。ネットの記事だと280円って書いてあったんですけど。そこの部分が隠されています」
お店の前には、メニューと値段が書かれた看板が置かれていました。
【秦アナウンサー】「あ、しょうゆラーメンは680円だ。280円ではないですね」
そしてインターネットの記事には、通りを挟んだ向かいには、「290円」でラーメンを出す店があると書かれていましたが…
【秦アナウンサー】「向かい側を見てみますと、ない、ない」
記事はよく見ると、7年以上前のもの!「ラーメン290円」のお店はなくなり、マンションになっていました。
■「最安値ラーメン」をさらに聞き込み調査
かつて激安店がしのぎを削っていたこの街なら、「最安値ラーメン」の何か有力な情報が得られるかもしれません。
ということで調査を再開しました!
【街の人】「ラーメン屋さんは向こうにありますけど安くはない。1000円…」
【街の人】「『300円レベル』はないですね。この辺たぶん、ないと思いますよ」
さらに聞いていくと…
【秦アナウンサー】「今ここら辺で、激安ラーメンを探してるんですけど」
【街の人】「この辺?ごめん、ないわ…」
「ない」と言っていた街の人でしたが、何かを思い出したようで、わざわざ戻ってきてくれました!
【街の人】「すいません、すいません、思い出しました。ごめんなさいね、実はね、この道をずっとまっすぐ、1キロ近くかな、歩いていただくと、左手にうどん屋さんなんですけど、そこにラーメン置いてますわ」
【秦アナウンサー】「うどん屋さんにラーメンですか?」
【街の人】「あるんですよ。安いです!」
■噂の「赤川うどん」 ラーメンのお値段は?
さっそくうどん店に向かってみました。
秦アナウンサーが訪ねた「赤川うどん」は、おととしのオープン以来、客足が絶えない人気店。果たして、ラーメンのお値段は?
【秦アナウンサー】「待って、本当に安い!」
「和風ラーメン」はなんと、うまかラーメンの390円を大幅に下回る250円です!
うどん屋さんの激安ラーメンとは、一体どのようなものなのでしょうか?
【店員】「お待たせです。どうぞ、和風ラーメンです」
【秦アナウンサー】「ボリューミー!250円の量じゃないぞこれは」
たっぷりのネギとかまぼこが載ったラーメンです。
【店員】「うどん出汁・そば出汁でラーメンを作ってる感じなので、だからその分安く提供できるのかなっていうのはありますね」
【秦アナウンサー】「新しい!お出汁の香りと小麦の香りが両方めちゃくちゃ合いますし、毎日でも食べたいですねほんとに」
番組独自調査ではありますが、大阪最安値のラーメンは「赤川うどん」の「和風ラーメン」、250円でした。
■「赤川うどん」代表「障害者の就労支援に力。別会社の利益で安価に」
赤川うどんの代表・上原さんは、障害者の就労支援にすごく力を入れていて、実際に障害のある方にもお店で働いてもらっているそうです。
上原さんは別の会社も経営していて、その別の会社で得た利益をお店の資金繰りに組み込んでいるので、250円という限界ギリギリの価格が実現しているとのことでした。
(関西テレビ「newsランナー」2025年1月31日放送)