男性僧侶から14年間にわたって心理的に支配され、寺に住まわされた上、繰り返し性的暴行を加えられたとして、女性が会見を開きました。
■「坊主に逆らうと地獄に落ちるぞ」寺で繰り返された性的暴行
【叡敦さん(50代)】「長い間、僧侶Aから性加害や恫喝、暴力による心理的監禁を受けてまいりました」
31日、東京都内で会見を開いたのは、「叡敦(えいちょう)」さん(50代)。2009年から、およそ14年間にわたって四国の寺の60代の男性僧侶Aに心理的に支配されていたと訴えました。
「坊主に逆らうと地獄に落ちるぞ」などと脅され、寺で繰り返し性的暴行を加えられたほか、尼僧として寺に住むことを強制され、毎晩、髪をそられていたというのです。
【叡敦さんの代理人弁護士】「叡敦さんに家事全般を行わせるほか、Aさん(60代の僧侶)は台所に置いたベッドに横たわってテレビを見て過ごすことが多かったのですが、そこに添い寝をさせて、性行為を強いるなどしていました」
■大僧正に被害相談するも「公になったら困る」
叡敦さんは、幼少期から仏教への信仰心があり、母親の弔いのため、親戚である関西の80代の大僧正をたずねたところ、弟子として紹介されたのが、60代の僧侶Aでした。
叡敦さんは、80代の大僧正に繰り返し被害を相談しましたが、「公になったら困る」などとして、取り合ってもらえず、次第に抵抗する意欲を失っていったといいます。
【叡敦さん】「僧侶の恰好をしているだけで、安全であり、委ねるに値するはずだと信じています。このような心情は僧侶から信仰心につけこまれれば、簡単に洗脳され、性被害などの被害に遭ってしまいます」
叡敦さんは2019年、60代の僧侶Aによる暴行について、警察に告訴状を提出するも不起訴に。「複雑性PTSD」、「うつ病」と診断され、現在も治療中です。
叡敦さんの訴えに、関西の80代の大僧正は…
【関西の寺の大僧正(80代)】「今でも私は彼を(四国の60代の僧侶A)このことがあったのを信じられん気持ち」
叡敦さんは、所管する天台宗務庁に対し、2人の僧籍をはく奪するよう申し立てています。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月31日放送)