各地で様々な影響が出ている最長寒波。そして、警戒しないといけないのは雪が降る場所だけではありません。 身近に潜む危険を「newsランナー」が独自検証しました。
■今季最強クラスの寒波が全国を襲う
今シーズン最も強いクラスで、最も長くなるとみられている寒波が襲来。
京都府舞鶴市や滋賀県彦根市では、この冬一番の積雪となりました。現地で雪かきをする男性は「はあー、もう嫌だ」と疲れた様子。
近畿地方では、北部を中心に21日から22日にかけて大雪となっていて、各地で影響が出ています。
滋賀県彦根市では、午前4時までの6時間の降雪量が25センチに達する「顕著な大雪」を観測。その後も雪が降り続き、午後6時の時点で31センチの積雪となっています。
兵庫県豊岡市では、午後6時の時点で46センチの積雪を観測。記者は「私のすねのあたりまで雪が積もっていて、足をとられる」と現場の状況を伝えました。
■スタッドレスでも安心できない「急発進・急ハンドル・急ブレーキは絶対しない」
寒さが長引くと多くなるのが車の事故です。
21日、岩手県の国道では軽自動車が対向車線を走っていたワゴン車と衝突し、軽自動車を運転していた女性が死亡しました。当時路面は凍結していて、センターラインが見えなかったということです。
こうした路面凍結の危険は雪国だけではありません。「newsランナー」取材班は22日朝、大型の駐車場を借りて専門家と共に独自で検証しました。
車の温度計では、外気は氷点下2度。路面は凍結している状態です。
国土交通省滋賀国道事務所の斎藤哲也副所長は、雪道を走行する際の注意点として「まず屋根の雪はおろしていただきたい。雪を積んだままで走ると、中が温まり、ブレーキをかけたときに屋根雪がずれて、見えなくなるので」と説明します。
また、スタッドレスタイヤを装着していたとしても、チェーンを装着した方がより安全だといいます。
実際に検証を行ったディレクターは、凍結路面でブレーキを踏んだとき「すごい。ゴゴゴゴってなりました」と驚きの声をあげました。凍結した路面の上でタイヤが滑っている様子が明らかでした。
斎藤副所長は「急発進・急ハンドル・急ブレーキは雪道・凍結路面では、絶対しないほうがいい」「車間距離は取ってもらった方がいい」と注意を促しています。
■「ブラックアイスバーン」の恐ろしさ
この路面がさらに凍ると起こる現象が「ブラックアイスバーン」です。一見、濡れた路面のように見えますが、実際は表面が凍っている状態のことを指します。
JAFが行った実験では、ウェット路面とブラックアイスバーンを比較すると、見た目はほとんど変わりませんが、ブレーキの効き方に大きな差が出ることがわかりました。
ウェット路面では、ブレーキを踏んでから停まるまでがおよそ11メートルでしたが、ブラックアイスバーン状態では、およそ69メートルと、50メートル以上もの差が出たのです。
番組に出演した片平敦気象予報士は「スタッドレスタイヤをつけていると雪道ではある程度効果が発揮するんですけども、ブラックアイスバーンの時は十分に効果が出ないとも言われていますので、スタッドレスだから安心ということでも決してない」と解説しました。
■市街地に潜む危険「踏み固められた雪」
寒い日が続いた時に注意が必要なのは、車の運転だけではありません。
通勤や通学などで歩く市街地にも危険が潜んでいると斎藤副所長は指摘します。
「日陰なので(雪が)解けてない、残っている。日なたで歩いてきて、急に凍っていて転んでしまう。こういう境目が一番気をつけたほうがいい」と説明します。
さらに積もった雪が歩行者により踏み固められた場所や、風が吹き抜ける橋の上などは、とても滑りやすくなっています。
片平気象予報士は危険が多い場所として「特に人がたくさん歩くような場所、踏み固められているような場所。階段、マンホール、あと横断歩道やバス停留所。こういう場所は人が通りますから、人がたくさん通るような場所で日陰になっている場所を特に気をつけてほしい」と話しています。
(関西テレビ「newsランナー」2026年1月22日放送)